2019年3月27日水曜日

セキュリティのためのマルチクラウド


http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1902/06/news099.html

マルチクラウド、すなわちAWSとAzureを同時に使う、といった企業が増えているそうだ。

どう使っているかまでは調べられていないが、想像するにデイザスタリカバリかバックアップだろう。AWSが大々的に停止した時にはAzureを使う、あるいは復帰してからAzureのバックアップを戻す、といった使い方だ。これは理に適っている。同じサービスよりも違うサービスの方が、同時に停止する確率が低いというのは自明だからだ。

これを更に一歩進めて、情報を暗号化して分散するような仕掛けを考えられないだろうか。つまり、どちらかのクラウドが恣意を持って顧客のデータを覗きに行っても見れない、国の命令があっても復元できない、とするのだ。

データだけなら簡単だろう。いわゆる割符を使って、アメリカのAmazonとアイスランドのGCPと中国のAzureに分散する。コンピューティングはローカルで復元してキャッシュとして使う。もしアメリカが開示命令を出したとしても、復元は原理的に不可能である。

他にも、各国には各国の人・企業のデータだけ入れるものとして、その国の企業は開示するが他国のものは開示しない、といった考え方も可能だろうし、k-匿名化のような技術を使って計算そのものを匿名のまま計算することもできるだろう。

ブロックチェーンのようなところまで行くと、さすがに企業の基幹システムとしては心許ないが、似たような技術で「強制されても他社への開示ができない・どんな災害にも負けない」システムができるのなら、これに載せたいシステムはいっぱい考えられる。

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