2019年3月2日土曜日

イージーファブラボ


以前、「組立工場コンテナ」というのを考えた。また、「最後に完成するデリバリー」というのも考えた。これらは規模や粒度が違うだけで、基本的な考え方は一緒だ。完成品を買ってくるのではなく、部品や材料だけ買ってきて、完成させるのは自宅で、あるいは自宅近くで、という発想だ。

組立工場コンテナと最後に完成するデリバリーの中間に当たるものとして考えたのが、題記のイージーファブラボである。前者がある程度大きい造作物、例えば家具や服、靴を考えていたのに対し、これは中間的な大きさのものを作る。

ここに相当するのは、カトラリー、消耗品パーツ、文具、台所用品などだ。何とか手で持って帰れる程度の大きさで、そんなに頻度はないがそこそこ買い換える、あるいは気分で使い分けるようなものになる。

現在でもファブラボは存在しているが、どちらかといえばマニアックな存在に留まっている。その原因は、「機械だけ置いておいて自由に使わせる」という発想だからだ。もっと素人に軸を置いて、「こんなものが作れる、カスタマイズできる」という発想、つまり機材は全てスタッフが操作し、ユーザは組み立てるだけとか持ち帰るだけ、というコンセプトにしてはどうかと思う。

これを大型ショッピングモールの一角に設置するとした場合に考えられるモデルとして、基本的はごく少数のモデルを展示し、カスタマイズの範囲を合わせて提示する、場合によっては計測する、といったものが考えられる。
  1. 手持ちの棚の大きさに合わせた引き出しや、埃避けのショーケース。あらかじめスマホのソフトで置く予定の場所を撮影すれば、サイズを自動計測してくれる。
  2. 同じサイズの食器の一枚が欠けたとき、同じサイズ同じ色の食器を作ってくれる。あるいは、あちこち見て回るのではなく、サイズと色と形から、一発で欲しい食器を選ぶ。
  3. 欠けたパーツや消耗品の型番が分かれば、それを入力するだけでその場で作ってくれる。あるいは、例えば掃除機は付属品なしで買い、欲しくなったらその都度作ってもらう。スマホのカバーを、手持ちの写真を入れて作ってもらう。
  4. ペンダントや髪飾りなどを、探し回るのではなく最初からカスタムで作ってもらう。
こんな感じから始めて、対応できる品数を少しずつ増やしてやる。そんなチェーン店ができたら、と思うと、なかなか興味深い。

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