2017年6月24日土曜日

ベーシックインカムへの道


個人的な見解として、何れは世の中はベーシックインカムに流れていくだろうと思っている。だが一足飛びにそうなるとは思えない。どのような過程を経ていくのだろうか、というのは興味がある。
まず、生活保護か年金かを拡張する、というのが最初に考えられることだが、現在の日本ではベクトルが逆になっている。生活保護は増えているが、これは基準が変わっておらず貧困層が増えているだけで、年金の方は後退している。これが逆転することは、5年単位では困難だろう。
他の可能性として、各種控除や補助金・助成金の拡大が考えられる。今のままで進めば教育の無償化ないしは負担低減は見込みがある。つまり、子供を育てる家庭の補助強化、というのは見込みがあると言えるだろう。
そうなると、子供の補助が切れてから独り立ちができない(アダルトチルドレン)、失業中、定年から年金取得までの繋ぎ、というのが弱くなる。このうち失業保険と生活保護は関連性が深く、ここを一体に考えるような助成が出てくるのではないか。そしてここがベーシックインカムの取っ掛かりになるのではないか。
つまり、本当に仕事ができない人(慢性の病気など)は純粋な生活保護が必要だが、働けるのに働き口がない人の場合、生活保護相当の額との差額が国から得られるなら、求人の条件が緩和される。例えばマイナンバーで給与を自動で引っ掛けて差額を支給するような仕掛けができれば、働く者も働かせる側も嬉しいだろう。
こうすれば、「働けるのに生活保護の方が有利なので働かない」という層と合わせ、失業者は減り、生活も安定する。また、辛い職場で無理をする必要がないから、ブラック企業にとっても一定の歯止めになる。季節やイベントなどで労働量が変動する職業も安定する。
ここを突破口として、その条件を時代に合わせて徐々に修正していくことで、気がつくとこれがベーシックインカムだったんだ、となるような時代がくるのではないだろうか。
これに適当な名前をつけられたら良いのだが。これはコピーライターの仕事だろうか。名前によっては広く受け入れられそうな気がする。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

超音波モーターの原理によるVR用トレッドミル

  VRにおけるリアリティ問題の一つに、その場で動くのではなく移動する場合、つまり歩いたり走ったりすることが挙げられる。実際にはその場にいるので、歩いたかのように足場を調節してやる必要がある。 これを実現する方法として、すり鉢状の滑りやすい足場を作っておく方法と、トレッドミルを使...

人気の投稿: