2017年6月30日金曜日

AIによる交通手段連携



ゆりかもめは最初から無人だが、ロボットカーによるタクシーやドローン、トラック、バスなどが出てくることによって、交通機関同士の連携が起きるのではないか。つまり、「乗り換え案内」が案内だけでなく実地で行われるような世界、あるいはそれを前提とした物流・人流網が形成されるのではないか。
その形態は大きく分けて二つ考えられる。一つは、ロボットカーを前提として「乗り換え案内」を再構築することだ。恐らくは今のタクシーより安くなるだろうから、少し離れた駅の間をタクシーで繋ぐ、またそのタクシーをあらかじめ呼んでおく前提で、乗り換え案内を考えるものだ。電車が並行して走っているがその間がない、というような区間は、都心でも幾つか存在するから、それをカバーすることで選択肢が広がる、というわけだ。
もう一つは、アクシデントや混雑の緩和を目的に、既存の交通機関が乗換えを提案するものだ。予想外の混雑や渋滞、運休などが発生した時に、類似のバスや電車だけでなく、ロボットカーを呼んで提供する。更にはトラックが臨時に助手席を貸したり、物流・人流兼用ロボットカーが開発されたり、Uberに非常召集を掛けたり、というようなこともできるだろう。
これは飛行機のオーバーブックにおけるボランティアのようなもので、乗り換えや多少の遅延を許容する代わりに金額面での優遇をすればよい。指定ソフトをインストールしておいて、混雑時等にポップアップが出て、同意ボタンを押せば後はソフトに従う。もちろん指示に従いさえすれば乗車は保証されるため、長時間立って並ぶ必要はなく、呼ばれるまでどこかで座って待っていればよい。
どうせ遅延時に無料で振替しているのが現状だから、金額的な折り合いはつけやすいと思う。問題はそのAIの精度だが、こればかりは試してみるしかない。
これが常態化することで、交通機関同士は競合よりも連携に走ることになる。無理なダイヤを組んで、事故や大幅な遅延を度々起こすよりは、始めからこの仕組みを前提として全体最適化をする方が、最終的には効率的だ。後は運賃の融通だけ考えれば良いが、これもAIが自動的にしてくれることだろう。

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