2017年9月15日金曜日

味噌汁椀は奥左に置くべきだ説


伝統的な作法では、汁椀は右手前、飯椀は左手前、主菜は右奥、副菜は左奥(、漬物は真ん中)、というのが正しいらしい。この配置には長年疑問があったのだが、調べてみると、(伝統や迷信以外の)合理的な理由はなさそうだ。

自分がしているように、左奥に置くというのには合理的な理由がある。一汁三菜の食器のうち、飯椀と味噌汁椀の背は高く、主菜副菜の皿は低いのが普通だ。だから、右手前に汁椀を置くと、置くの低い皿に手が届きにくい。また、右奥に置くと、一旦右手で持って左手で持ち換える必要があるので手順が増える。だから左奥が最も合理的なのだ。そしてもちろん、左利きの場合は左右逆に置くべきだ。

しかし、そもそもこう配置した理由はもっと単純であって、それは、小さい子供が伝統的な配置で食べると、かなりの高確率で汁椀を引っ掛けて倒してしまうのだ。単純な話、液体を入れた器、しかも背の高い器を一番手前に置くことは、間違えて倒しやすいし、倒したときの被害も大きくなる。そしてこれも、良く考えてみれば合理的な理由である。

左が高位だとか、飯椀を跨ぐのは失礼だとか、いろいろ(合理的根拠の無い)「説」はあるようだが、現代人にとってそれが気にならないのであれば(事実多くの人は気にしないだろう)、合理的な理由に基づく配置を考えるべきだ。

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