2017年9月16日土曜日
放射線殺菌の普及を
Amazonが、生鮮品の宅配に際して冷蔵冷凍配達の難しさに直面し、常温配達に向けた研究を始めているらしい。密封した上でのマイクロ波殺菌などが考えられているようだ。
ただ、マイクロ波殺菌の原理は基本的に過熱によるものなので、その適用範囲は限られて
いる。千切りキャベツが茹でキャベツになり、レアステーキもウェルダンになってしまう。その点、放射線殺菌は万能に近い。紫外線殺菌と違って奥まで届き、マイクロ波と違って殆ど発熱しない。殺菌も完璧で、生野菜でも生肉でも、常温で1ヶ月保管することなど造作もない。缶詰のような硬い容器も必要ない。生鮮食品の常温保管を実現するのに最も近い道だろう。
これが普及すれば、相当の経済効果がある。流通過程の全てで冷蔵冷凍が不要になれば、その分の設備や電気代、冷蔵冷凍に掛かる時間が不要になる。また、被災地への支援物資にも生ものが配れる。そのまま食べられるおにぎりから刺身まで、だ。調理済み食品も多数できるだろう。弁当の訪問宅配などは不要になる。糖尿病食などでも、冷凍弁当ではなく生野菜や刺身を堪能できる。不作でも流通が安定する。家の冷蔵庫はなくなりはしないが、小さくなるだろう。冷やして食べたいものや残り物、氷の製造に必要だ。いわゆる非常食の概念も変わってくるだろう。あらゆる食材について、ローリングストックがやりやすくなるからだ。
だが、現在の日本では、放射線殺菌は認められていない。WHOが安全宣言を何回か出しており、海外では普及しつつあるが、日本への輸入もまた認められていない。その理由は国民感情だろうが、それは正に「感情的」なものであって、科学的、論理的なものではない。
これは勿体無いと思うのだが、いかがだろうか。何とか普及して欲しい。そこで、その手始めとして電子線殺菌の解禁を提案する。
電子線とて放射線の一種であるが、まだ抵抗感は少ないと思う。しかし放射線殺菌よりも不利な点はあるので、それを補えるものでまずスタートする。それは一言で言えば「薄いもの」だ。例えば豚薄切をシート状に挟んで密封した上で連続的に殺菌することができるはずだ。子供が小さい家庭なら、これだけでもかなり重宝する。
同じように、赤ちゃん用のミルクをシート状の薄い袋に入れておくのはどうか。乳首まで一体で作っておき、その部分は潰して薄くしておく。暖めるのはヒートパックを使えばよい。二重の袋に入れておいて、まず外側に水を入れて暖め、乳首の保護下バーを外して形を整えてやればよい。
千切りのキャベツ、しょうが焼きにした豚肉、薄く並べたライス、これで保存用のしょうが焼き定食が作れる。これでReady to Eatの非常食セットが作れる。パスタやカレーでも良いが、生野菜を少しでも使うものが良い。刺身でも薄く切れば良いし、サラダでも並べて小さめに切れば何とかなるのではないか。
こうして電子線殺菌が認められていけば、何れは放射線殺菌にも道が開ける。そうなれば、盛り付けまで済んだ食品をそのまま保管したり、豚バラブロックを生のまま保管したりと、更に様々な応用が期待できる。
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