2017年9月24日日曜日

オフロードバイク初動救急隊


http://www.gizmodo.jp/2017/06/medical-drones-could-beat-ambulances-at-carrying-aed.html

AEDドローンで救急車との比較実験をしたと言う記事。ドローン5分、救急車20分で圧倒的にドローンの勝利。

過去の投稿を見直してみて、救急ドローンについてまだ書いていなかったことに気づいた。ここで改めて考えてみたいと思う。

上の記事でも言及されているが、AEDを運べても操作できるとは限らない。例えば電話で話していて急に倒れた、なんてこともあり得る(話し相手が呼んだ、そこに誰も居ない)。あるいは子供が呼んだかもしれない。もちろんAEDだけで助かるかどうかも不明だ。倒れて頭を打って出血したとか、別の原因だったとか、色々考えられるだろう。

だから救急車の出動は何れにしても必要になる。それはそれとして、せっかく20分を5分に短縮できたのだから、それを生かす工夫も入れてほしいものだ。ここでは二つの提案をする。

第一は、ドローンに無線カメラを積んで、近くに着いたら人を認識して音声で協力を要請する、という仕掛けだ。ドローンは現地までは自動操縦で行くが、到着したら手動に切り替えて、操縦者が人を探すようにする。もちろんAEDの操作もその場で指導する。これなら初心者でも子供でもAEDを使える。場合により簡単な止血や心臓マッサージなどもできるだろう。

もう一つは、バイクで出動する初動部隊だ。救急車がとれないルートを取ったり、あるいは救急車ではいけない場所までも入り込める。渋滞をすり抜けることもできる。
これには先例がある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%91%E5%91%BD%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC

だがあまり全国に普及しているようには見えない。これが始まった当時、ドローンの利用はまだ一般的ではなかったと思われる。自分が考えているのは、このバイクに装備全てを乗せるのではなく、このバイクを追いかけて装備を載せたドローンが多数着いていく、というものだ。

多くのドローンの飛行時間は15分程度しかないが、もともとその範囲での出動を考えているのだから問題ない(後から来たピックアップ車に乗せてゆっくり帰ればよい)。これならバイク自体が身軽でも行先で相応の対処ができる。上の例のような重いバイクではなく、オフロード用の低排気量のバイクで充分だ。原付でもよいかもしれない。

そして、救急車自体もこのドローンを前提に作り直すことができる。即ち、初動装備はドローンが運び、バイク部隊が応急処置と状況把握をする前提で、より小さく、より少ない装備で、その分安く作れるので台数を増やす、またより遅い出動となる代わりに、先行バイクの状況把握を基に受け入れ先を先行して探す、というものだ。

救急車の本分は患者を「運ぶ」ことで、応急処置はするにしても、受け入れ先の病院を定めなければ動けない。救急車自体の出動が遅くとも、バイクが早く着くことで受け入れ先を探し始める時間が早くなれば、結果としてタイムラグは短くなる、というわけだ。到着より受け入れ先を探すのに時間が掛かるのが今の時代だから、これは検討に値すると思う。

もちろん、もっと先の時代になると、ドローンが状況把握まで行うとか、ドローンが応急処置ロボットを運ぶとかいうこともできるようになるのだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

ダイナミック租税とその指標

今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...

人気の投稿: