2017年2月9日木曜日

AIイライラチェッカー


音声からイライラ度をチェックするシステムが、既に電話対応システムなどのために開発されている。映像から同様のことをチェックするシステムがあると聞いたことはないが、人の仕草からそれを推測することは可能だろう。
人間は感情で動く動物である。論理的に正しくても、逆の行動をしてしまうことはよくある。それは本来望ましいことではないはずだから、心の平静を保つことは大事だ。また、人は自分がイライラしていることに気付かないこともある。
何かのテレビ番組でやっていたが、タレントがストレス度診断を受けて、かなり深刻な結果が出た。だが本人には自覚がなく、明るく元気で、人目にも分からなかった。そして数日後、そのタレントは過労で本当に倒れたのだそうだ。
忙しすぎるとハイになる、と聞いたことはあるが、それでも診断はつくものなのだなあ、と感心した一例だ。そしてこれを機械が常にできるなら、個人的にも社会システムとしても有用であることは明らかだろう。
考えてみれば、フランス革命なんてものは正に感情の爆発である。政治にしても、悪く言えばマインドコントロールだろうが、良い方に考えれば国民の平均的な心の安静を目指すものなのだから、そのまま使わないにしても有用なツールである。そしてそこまで大げさなことを考えずとも、普段使いでの活躍の場はある。
例えば先日あった北海道の空港での中国人客の暴動騒ぎ。後で調べた結果、空港関係者と旅行会社の対応が極端に悪かったことが原因だったらしい。そういう外部要因を調べずとも、「この集団に強いストレスが溜まっている」と出れば、それなりの対処ができたはずだ。
会社で社員に使えば、いわゆるライフワークバランスの適切化に繋がるし、業務効率を大きく落とす過労やストレス原因での休業のリスクを減らすことになる。電車が長い時間止まったときに、どこを優先して動かすかの判断材料にもなる。これは、無駄(過剰な対応)の削減、足りない対応の強化、つまり最適化であると言える。
もちろん家族や個人でも使える。生活保護を受けるかどうかの判断、家庭内不和を回避する手段、いじめや引きこもりの予防など、社会が対応してくれない細かい問題への自衛手段になる。
誰が計測し、誰に知らせるのかというのは少々配慮する必要があるだろうが、有用なアプリケーションであることは間違いない。

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