2017年2月14日火曜日

スマートウォッチとオンラインサービス


現状のスマートウォッチはまだ不完全だ。その大きな理由は、スマホとの接続を前提としている点にある。せっかく小さいのが腕にあるのに、それより遥かに大きいスマホをなんで持ち歩かなければならないのか。PCやタブレットが近くにあっても、最初にペアリングしたスマホからしか動かせない、というのは強いストレスだ。
画面が小さい、CPU能力が低いことは逆に、通信量が少なくてよいことも意味している。最近では250kbps限定で低価格無制限のSIMがあるが、これを使う(これしか使わない)前提で、単独で動かすことを考える。
ユースケースは、散歩やレジャー、スポーツなどで、しばらくの間スマホから離れても問題ないようにすることだ。この間最低限必要なのは、電話着信とオンラインサービスからの各種通知である。音声で返信や指示ができれば尚良いし、そうでなくても簡易的な返信(定型文や完了通知)ができればよい。Felicaの各種サービス(電子マネーやSuica、チケットなど)が使えると尚よい。それ以上のこと、例えばカメラ内蔵とかGPS内蔵とか脈拍検知とかは望まない。
こう考えると、スマートウォッチはスマホとではなく、オンラインサービスと同期しているべきだ。近くにスマホがあったとしても、スマホと同期するのではなく、同じオンラインサービスに別のデバイスからログインしているイメージである。オンラインサービスを介して情報をやり取りする。
Webサービスとして有望なのは、GoogleやApple、Mirosoftなどが提供している、メールサービスを基本とする個人向けサービスだ。Googleの基本サービスとGoogle Nowが使えるだけでもずいぶん便利だ。更に言えば、このサービスと直接つながるのではなく、ウォッチ用の独自通知サービスを立ち上げておいて、ウォッチはこことだけつながることとし、この通知サービスが様々なWebサービスにつながるようにする。こうすれば、将来どんなに機能が増えても、ウォッチは変わらない。
Android Wear 2.0にはこの片鱗があるように思えるが、まだ少し心許ない。サーバ側にスマートウォッチ用ポータルを用意して機能拡張はそこで行い、スマートウォッチ自体はそれを表示するシンクライアントと位置付ける方がよいのではないか。

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