2017年4月25日火曜日

導電性ポリマーによる導電服


この記事を見たとき、この導電性ポリマーは皮膚に貼るのではなく、服に使ってはどうかと思った。特に下着だ。今でも、吸汗下着やコンプレッションウェアでは体にピッタリで伸縮性の高い素材のものがあるから、これと組み合わせればよい。
導電服の用途として直ぐに思いつくのは、心拍や発汗を計測するものだが、もっと単純に静電気防止ウェアだってよい。また、大電力が許されるのなら、空調服
や発熱ベスト
の配線にも使える。
この手の電気を使う服で何時も気になるのが、ケーブルとコネクタが鬱陶しいのと感電の危険であるが、この配線でコイルを作って無線給電にしてはどうかと思う。つまり、
  1. バッテリにはコネクタはなく、密閉構造とする。充電はQiで行い、放電も類似の無線給電を使用する。所定のポケットに入れるだけで通電可能になる。
  2. 受信コイルは導電ポリマーのコイルで作り、そこから目的地までの給電も導電ポリマーで行う。
  3. 目的地におけるデバイスへの放電も無線給電で行う。
こうすれば、ケーブルとコネクタを全て廃することができる。また全てが交流となるため、感電の危険がほぼなくなる。
ケーブルやコネクタがなくなることにより、そのボコボコの厚みを廃し、服として自然な厚みを実現できる、一方で発熱ユニットやファンは小型化し、ケーブルレスで接続できるようになる。例えばマジックテープや両面テープで貼り付けるようなイメージ、あるいはボタンやフックなどで留めるイメージで付け外しができる。首筋や脇など、効果のあるところに複数配置することで、個々は小型で目立たず、その割に効果的に使うことができるだろう。
あるいは、EMSのような使い方もできるかもしれない。以前もEMSについて議論したが、これならパッドは不要であるし、全身くまなく配置できるから、効く効かないの議論を吹っ飛ばして全身EMSができるはずだ。またEMSだけでなく低周波治療器にももちろん使えるから、スイッチを切り替えるだけで疲労回復や腰痛治療に使える、ということになる。
この全身タイツ型導電服にはもう一つ考えられる用途がある。EMSの動きを細かく制御してやると、体に特定の動きをさせることができるのではないか。つまり、EMSは電気刺激を外部から行うことで筋肉を収縮させるわけだが、この電極が全身至るところにあれば、右足を曲げて左足を伸ばす、ということはできるはずだ。だから、例えばダンスや運動の補助に使ったり、危険を感知したときに自動で逃げるようなことができるように思う。リハビリや介護補助にも使えるだろう。
他に考えられるのは、襟元や肩に超指向性スピーカーを配して、イヤホンなしに且つ周りの迷惑なしに音楽を聴くとか、そのスピーカーや、フラッシュライトやバイブレーターによって、携帯電話などの着信を知らせる、というものが考えられる。また、発汗や発熱を検知して警告する、逆に体がどう動いているかを筋電計のごとく検知する、というものも可能である。

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