自動運転が実用化されると、タクシー業界はもろにその影響を受けるはずだ。ドライバーが失業するとしてもタクシーという形態は残るはずだが、価格競争に陥ると会社の方も存続が危うくなる。そこで業界は、付加価値を付けることで生き残ろうと考えるはずだ。
免許・認可の問題はあるにせよ、ランクや特色を付けたタクシーを色々と揃える、というのは充分に考えられることだ。どんな付加価値があるのだろうか。
- とにかく早く着くタクシー。制限速度いっぱい、カーナビの渋滞情報を駆使して、1秒でも早く着くように努力する。極端な話、周辺の自動運転車と連携して(有償で)道を譲ってもらうなども可能とする。
- とにかく静かなタクシー。加速度制御やサスペンション、防振ゴムなどを工夫して、揺れや振動が少なく、また吸音材遮音材により外の騒音から隔絶した空間を作り出す。救急車や傷病者の移動用としても最適だ。
- ペット可のタクシー。ペット用のスペースを用意し、カゴに入れなくても可とする。もちろん防臭素材でできていて、オゾン消臭も効いている。
- 貨物タクシー。スキーや引越しなど、荷物が多くても対応できる。
- 車椅子タクシー。2台以上の車椅子が入るようにする。病院往復の場合は割引がある。
- オフィスタクシー。無線ネット・Chromebook・タブレットなどを完備。移動中に仕事やネットサーフィンができる。
- 仮眠タクシー。リクライニングシート、暗い室内、防音、目覚ましアラーム付きで、時間を指定してわざとゆっくり走ったり、途中で休憩したりする。
- カラオケタクシー。まあ名前通りだ。
- ラブホテルタクシー。これも名前通り。ラブドールタクシー、同伴タクシー、耳かきタクシー、添い寝タクシー、膝枕タクシーなど、風俗系サービスの活用。
- 映画タクシー。映画を見ながら移動する。映画の上映時間に合わせてぴったり到着するように速度を調整する。
- 高級タクシー。高級車、シャンパン1杯サービス、など。
- 雑談タクシー。高度なAIを備えたロボットが話し相手をする。あるいは太鼓持ちタクシー。慰めタクシー。
- マッサージタクシー。マッサージチェアないしはマッサージベッドが入っている。シートベルトとの併用が問題だ。
- 酸素カプセルタクシー。降りるまでの間でサイクルを調整する。
- 落語タクシー。ロボット噺家が一席設ける。本物も呼べるが高い。
- ゲームタクシー。アーケードゲーム機が入っていて、到着まで遊び放題。VRゲームなども面白そうだ。
- TV電話タクシー。大画面ディスプレイを備え、移動しながらTV会議ができる。エグゼクティブ向きか。
- 団体タクシー。複数台で移動する際、お互いをTV電話で繋いで会話し放題にする。また、信号の切れ目などで離れすぎたらお互いに調整して、離れすぎないようにする。
- 観光タクシー。今では人間がやっているが、時間や料金を決めたらその範囲で見る観光スポットとそのルートを提案し、その通りに巡回する。
- かざすだけでその場所に行ってくれる目的地カード。電子マネーで支払いも自動にする。いざというときのために子供に持たせておく、酔っ払っても帰れる、など。呼ぶときのボタンも付けておくとよい。
- ドラマチックタクシー。到着までのルートをドラマチックな演出にする。例えば世界を救うためのミッションにする、結婚してしまう昔好きだった人への告白に間に合うか、ゾンビに襲われている街からの脱出、宇宙旅行、など。音声だけでもいいが、MRやVRを併用すると効果が高い。
- 教養タクシー。単なる教養コンテンツからVRコーチによる実践指導まで色々。英語学習や護身術、行先の雑学、など。
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