2017年11月11日土曜日

マウスピース型歯磨き器


自分の小さい頃は、歯磨きは一日三回食後にすることになっていた。だが最近歯医者に行くと、一日三回とは言われない。何時でも良いから定期的にしっかり磨いて歯垢をよく落とすこと、リセットすることが大事、と言われる。他にも、虫歯の科学は進歩しているようだ。

虫歯になったら削るほかなかったのだが、再石灰化の原理が分かってきたことで、軽度の虫歯では様子見になることも増えている。フッ素の効果やフッ素塗布についても昔は知らなかった。また、銀歯金歯クラウンしかなかったところ、プラスチック(レジン)やセラミックなどが出てきている。初めてレジンで治療した時は感動したものだ。何せ一回で済むのだから。銀歯の場合は型取りをして仮詰めをして、何週間か後に再度セメントでくっつけたものだ。削り方もだいぶ浅くなった。これも科学の進歩のおかげだ。キシリトールガムもフロスも歯間ブラシも、街中で簡単に手に入るようになった。何れも昔はなかったものだ。

それにしても、なぜ歯はあんなに複雑な形をしているのだろう、といつも思う。馬の蹄のように隙間なく詰まっていれば虫歯にもならないのに。まあ愚痴ではあるけれども、一生のうちに歯磨きに費やす時間やカネは相当にもったいないと思う。もっと簡単に、虫歯を防止することはできないものだろうか。

例えば、スタートレックの時代の歯磨きはどうするのだろうか。自分だったら転送プログラムを組んでおいて、一日一回、目立った虫歯菌を転送する。あるいは、マイクロマシンに歯磨きをしてもらうというのもあり得る。今の技術でやるなら、カスタムでマウスピースを作って、中に機械的な仕掛けを埋め込むというのはどうだろうか。マウスピースを噛むだけで歯磨きが終了する、というものだ。

マウスピースの中で行うことは、やはり物理的に擦るということになるのだろうが、歯の形に合わせた植毛を超音波で一斉振動する、というような荒業は使えそうだ。磨いた後の歯ブラシの掃除が大変そうに思えるが、高濃度の洗浄液に漬け置くだけで溶かす方法もある(コンタクトレンズの要領だ)。歯ブラシにしても、超音波振動するなら細いナイロンでなく、ある程度太い丈夫なものでもよいはずだ。フロスの必要性もぐっと減るだろう。

洗口液を口に含んでマウスピースを加え、30秒。後はマウスピース自体をざっとゆすいで終了。週に一回、ブラシを外して漬け置き洗い。こんな感じであれば、磨き残しもなく、手も疲れないから、高齢者でも一日何回でも磨ける。虫歯予防にも口臭予防にも効果的ではないだろうか。


というようなことを考えていたら、本当に出てしまった。入手可能になるにはまだ時間が掛かるようだが、できるなら試してみたいものだ。

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