2017年11月28日火曜日
遠隔地からの音声指示
音声認識が高度化してくると、電話で遠隔地から指示をしたくなってくる。例えば外出中に知人が訪ねてきた時に鍵を開けたいとする。その知人から電話が掛かってきて、「今玄関にいるんだが」と言ってきた。そこで「今開けるよ」と言って、続けて「Alexa、今知人が来ているから家の玄関のドアを開けてくれ」と言うと「わかりました。家の玄関のドアを開けます」と言って開けてくれる。
ここには、従来のスマートホームとは少し違った経路と手順が存在する。まず、その知人が本当に玄関の前にいて、しかも空き巣に脅されていないことが確認できなければならない。従来のスマートホームであれば、専用のソフトを立ち上げて、カメラを確認して、知人が確かに玄関前にいて、他の誰もいないことを確認してから、画面をタップして鍵を開けるところだ。このためには電話ではなくネット接続が必要で、しかも知人からの電話への応対中には操作できない。
つまり、自分の電話をAlexaが盗み聞きしている必要があり、またAlexaは自宅の鍵を開錠する権限、玄関前カメラで知人や他人を認識できる能力が必要だ、ということになる。当然本人認識も必要だ。
つまり、「今玄関にいるのは知人ではありませんが大丈夫ですか?」「知人だけでなくバールと目出し棒の男もいますが大丈夫ですか?」と言うこともあり得る。これは人が応対するなら当然の回答だ。
あるいは、スマホから顔を離すと自動的に玄関カメラの映像が転送表示され、開錠ボタンと通報ボタンが並んで表示される、ということも考えられる。これも、既存の電話ソフトに割り込んでの使い方をする必要がある。
「できる」と「使いやすい」「使い物になる」の差はここにある。当面は電話をいったん切って操作するしかないところ、電話で済ませるためにはまだ必要な機能がたくさんある。また、電話の際はセキュリティも気になるところだ。上の例で言うと、話者と機器の管理者が同一人物であることの確認をどうするか、などが挙げられる。
Alexaに単純にレシピを積むだけでは、これは解消しないと思われる。Echo前提のレシピと、遠隔からスマホで呼び出すときのレシピは分け、後者はある程度電話会社やソフトベンダが組んで根元を固める必要があるのではないかと思う。
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