2017年11月22日水曜日
日米ベンチャージョイント
日本人は改善が得意だが画期的な発想の転換が苦手、米国人は全く新しいことを始めるのは得意だが詰めが甘い。この仮説が正しいならば、そこで両者が協力すれば、画期的なものが出来上がるのではないか。こう考えるのは自然なことだ。
日本側は米国ほど起業に熱心ではないから、改善のみを請け負って実働+特許収入の定量を頂く、というような仕掛けを日本側で準備し、有望なベンチャーを見つけては売り込む必要がある。
これは従来で言うエンジェルとはまた少し違った動き方だ。結びつく側の日本人は技術オンリーで経営や仕掛けには興味がない人が多いから、その面の補佐も含めてくっつけてやる必要がある。当然、言語やコミュニケーションツールの問題、文化の違いの教育など、橋渡し自体にもそれなりの負荷が掛かる。単純にカネを出してやればよいというものではない。
ベンチャーの探し方も重要だ。アイデアは秀逸だが詰めが甘いプロジェクトを選ぶ必要があるし、相手側に相応の人材が不足していることの見極めも必要になる。成功報酬にするにしても、何らかの見返りは欲しいところだろう。
マッチングと経営の監視をするのがここの役割だ。税理士や会計士、また経営バランスを見る監視役のような人が必要だ。MBAのようなレベルではちょっと心許ないが、実務の経験はそう感嘆には積めないから、ここはAIの出番かもしれない。
で、ここまで考えて思ったのだが、この新エンジェル自体は何も米国ベンチャーとのジョイントだけで役に立つものではなく、国内でも十分に需要があるのではないか、ということ。恐らく今の日本で一番不足しているのは、ベンチャーでの経営感覚ではないだろうか。ここさえ強化できれば、日本はもっと活性化するのではないかと思う。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
注目の投稿:
ダイナミック租税とその指標
今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...
人気の投稿:
-
ハクキンカイロの発熱原理を調べていて、これを防災用(キャンプ用でも良いのだが)の湯沸しに使えないかと考えた。 普通、キャンプではガスコンロを持っていく。だがあれは裸火を使うから、熱効率は悪い。これに対してハクキンカイロの仕掛けは、白金触媒を適切な場所に配することで、極...
-
科学者、医者等であっても発言が必ずしも科学的とは限らない。無自覚ならまだ可愛いが、むしろ素人を煙に巻く悪意すら感じることもある。 量的議論がそのひとつであることは言うまでもないが、もっと以前の問題として、論理が破綻していることの多さがある。 そのひとつとして、ス...
-
新型コロナウィルスへの対応で、医療機関の防護服やマスクが足りないことが話題だ。ゴーグルは違うが、その他は使い捨てであるところがネックになっている。作っても作っても、消費の方が激しい訳だ。しかし考えてみれば、そもそも何で使い捨てなんだろう。細菌兵器用の防護服は使い捨てではない...
-
ガートナーが出しているハイプサイクルによると、生成AIはまだ幻滅期の手前にいるらしい。つまり今後大きな幻滅を経て実用域に進んでいくことになる。その幻滅とは、人間なら当たり前にできることでまだ生成AIにできないことが多く分かってくることによる。そしてその幻滅期を乗り越えるのは、...
-
時代が進むことで、昔のSFが奇異に思えるようなことはよくある。抑揚のないコンピュータ音声や、わざとぎこちなく歩く人間型ロボットなどは、もはや過去の遺物である。スタートレックシリーズに出てくるトリコーダーもその一つだ。 トリコーダー本体、また医療用プローブを手に持って...
-
生成AIを使って作成されたイラストに対する極端な非難が相次いでいる。そのどれもが、ちょっと行き過ぎに思える。例えば、事前にAIであることを知らせているもの、絵を描いている本人が確認し承諾したものまでも非難されている。なぜこんなに過剰な反応をするのだろう。単にノイジーマイノリティの...
-
卓上カレンダーのようなものを机に置いておいて、必要に応じてテレビ電話やフォトフレーム、緊急通報など、家で必要とされる様々な機能を集約する機械を考えてみる。 これは、従来は電話やFAXのような位置づけだったものだ。これら以外にも一家に一台の情報機器は考えられるので、それを切り替え...
-
コロナ禍ではあまり本ブログを更新しなかったが、この間は陰謀論が跋扈した時期でもあった。コロナは存在しない、ワクチンは危険、アビガン買いだめ、マスクは意味がないなど、実に様々な陰謀論が飛び交った。 この手の人は今だに存在しており、体感としてはむしろ増えている。それも、身の危険を...
-
自分の知る限りでは、VRChatのワールドで青空文庫が読める図書館があったのと、N高の教室メタバースくらいしかマトモな例がないのが、メタバース内で本を読む方法だ。本や書類がメタバース内で苦も無く読めるようになれば、電子書籍も含めて全部メタバース内に落としてしまいたい、とすら思っ...
-
映画と言えば、今でも娯楽のジャンルの一つとして確立したものではあるが、近年では衰退の兆しがある。そのたびに3DやCGなどのテコ入れが入ってきたわけであるが、ここにきて更に新しい提案ができるようになった。それがタイトルにあるインタラクティブ性の導入である。 とは言っても、...
0 件のコメント:
コメントを投稿