2017年11月27日月曜日
画像レタッチの音声UI
画像の修正にはそれなりの技量が必要であり、ソフトがあっても使いこなすのはなかなか難しい。だが、最近の機能の向上は興味深い。邪魔なものを画面から消す作業などは、どうやっているのだろうかと思う。
これが発達していくと、「この人物のシミとほくろを消したい」という曖昧な指示にも対応できていくのではないかと思う。更には静止画から立体を起こしたり、それに骨格を推定させて動かしたり、というところまでも可能になるかもしれない。
例えば「人物を左側に立たせて、背景は海で、砂浜が広がってて、あ、人物は女性ね。太陽の位置はもっと左。人物のポーズはね・・・」としゃべり続けることでポスターや動画CMが出来上がっていく、といったことはもう見えてきているのではないか。
これには二つの側面があって、曖昧な指示を(想像を含めて)受け止めることができる、また細かい技術的な知識やソフトの操作が不要になる。これによって、感性さえあれば素人でも高品質な作品を作ることができるのだ。
最後の微修正は人間が直接作業するとしても、ここまでがあっという間に作れるのなら、広告は相当に低コストにできることになる。これは広告業界を震撼させるほどのインパクトがあるはずだ。それは、裾野が広がるところから始まり、業界全体でのコストが減っていくことで、需要は変わらずとも市場規模(額)が減少していくことで進む。
これは画像だけでなく、例えば書類のレイアウトひとつとっても似たようなことが考えられる。例えば学園祭のポスターが今のプロが作った広告並みになるとか、地域商店街の広告が動画付きになるとか、社内のちょっとした資料でもプロ並みのレイアウトになり、イメージ図や事例が豊富になり、直感的にわかるようになる。
プロ自身が使うことでその質が大幅に向上することは考えにくいので、裾野とプロとの差が縮まることにもなっている。これはちょうど、音楽がたどったのと同じような道に思える。LinkedInで探してきた時給1500円のフリーランスに頼んでもそれなりのものができるのなら、電通に頼むのも躊躇しようかというものだ。中小からどんどん離れていき、大手も値引き要求が強くなっていく。
それでもタレントやコピーライターが直ぐにいなくなるとは思わないが、今までのようにはいかなくなるのではないか。市場には高品質なデザインが溢れるがその価値は下がる、そんな世の中になる可能性は高い。
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