2017年12月27日水曜日

前面全画面化とカメラの位置


iPhone Xを見てみたが、上部中央の切り欠きがどうも気持ち悪い。ここについては好き嫌いが分かれそうだが、個人的には嫌いな方だ。一方でホームボタンがなくなったが、こちらはさして気にならない。画面が広くなっていけばボタンもなくなるという方向性は、容易に想像できたことだ。

何れはこの中央の切り欠きもなくなって、真の全面前面ディスプレイ化はなされるのだろう。そんなときにカメラやマイク、スピーカーはどこに行くのだろうか、考えてみた。

まずマイクとスピーカーだが、これについては画面自体を振動させる、及び振動を検知する、という方法が使えるだろう。ディスプレイの背面に圧電素子を付けておいて、素子ごと振動する、ないしは振動を検知する。音質はイコライザで補正すればよい。あるいは、前面の保護ガラス自体を圧電素子にするという考え方もできると思う。

圧電素子があることで、ボタンのタッチ感や押し込み感をある程度再現できるか。そうするとホームボタンの復活もあり得るし、もっと進んで全画面どこでも押し込み感のあるボタンを配置することもできるかもしれない。

問題は、その振動によってディスプレイ素子の品質や耐久性に影響を与えないかどうかだが、少なくとも電話をしているときにのみ使うようにすれば問題あるまい。それ以外では、背面などにスピーカーとマイクを付けておいてそちらを使えばよい。

カメラは、まずカメラを上の左右二つに付けて画像合成して、正面の絵をリアルタイムで作る。もはや本物とはいえないが、画像フィルタだと言い張ればよい。

もうひとつ、撮像素子を表示素子と並べて配置するという方法が考えられる。これは「レンズなしカメラ」と同じ発想のもので、背後で計算が必要だ。だが原理的には既に可能なもので、後は実装に係わる研究だけでよい。

こう考えると、前面全面ディスプレイ化は実現可能なように思える。ハードルは予算と根気と情熱、ということになるのだろう。引き続きAppleの努力と業界の牽引を期待する。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

超音波モーターの原理によるVR用トレッドミル

  VRにおけるリアリティ問題の一つに、その場で動くのではなく移動する場合、つまり歩いたり走ったりすることが挙げられる。実際にはその場にいるので、歩いたかのように足場を調節してやる必要がある。 これを実現する方法として、すり鉢状の滑りやすい足場を作っておく方法と、トレッドミルを使...

人気の投稿: