2017年12月14日木曜日
IoTNN
エッジコンピューティングにおける機械学習の手法として、IoT機器とそのネットワークそのものをニューラルネットとしてしまう、という方式を考えてみた。
IoTには何かしらのCPUと通信機構が搭載されている。多くの場合は、その能力は有り余っているだろう。だから、これをノードとすることは可能だ。通信路がどうつながっているかは統制できないので、そのトポロジーをそのまま使い、既存の階層型ニューラルネットとは違う網状のネットワークとする。
問題は、何を学習してどう出力するかなのだが、これは用途毎にノードに仮想ノードを立て、各々定義する。つまり、トポロジーはひとつだが、学習用途毎に仮想的に別のニューラルネットが重畳している状態だ。そのノードに刺激が加わると、そのノード上の仮想ノード全てにその情報が飛び、学習が開始される。
用途毎に報酬は異なるので、同じ刺激があっても仮想ニューラルネット同士は少しづつ異なった答えを出す。こうすることで、同じIoTネット上で違う用途での学習と、それに基づく警告などが可能になる。
例えば、温度センサとガスセンサが混在したネットワークにおいて、ガス漏れの広がりについての警告と熱中症警戒の広がりについて別の警告が出せる。この場合、温度センサノードはガスについては単なる学習ノードとしてのみ働き、ガスセンサノードは温度について同様の扱いとなる。
このシステムの特徴は、物理的位置とノード位置が連動していること、ノードが増えたり減ったり故障したりすることだ。前者はともかく、後者は学習結果に影響を与えないのだろうかと心配になるが、数が十分多ければ個々のノードの故障が学習結果に大きな影響を与えることはないのではないか。
これはニューラルネットにおける新しい研究テーマではあるが、もしこれ(少々ノードが壊れても学習結果に大きな影響はない)ことが実証されれば、ニューラルネットは耐故障性能を持つ計算機システムとしても位置付けられる。それがIoT、つまり物理的に分散した状況下に置かれるなら、地理的な故障耐性が得られるということにもなる。
I
oTネットワークは世界中に分散して存在できるから、上手く作れば世界中の知を全てここに乗せ、誰も破壊できない知識を半永久的に残すことができる。
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