2018年4月5日木曜日
思念記憶AI説
以前に展開した「魂の記憶仮説」について、AIのそれと似ているような気がしてきた。
この世のあらゆる事象は、何らかの物理的存在の位置や運動を少しづつ変えたり、化学変化を起こしたりして、周りの物質に記憶される。この現象は、情報が全て伝達するのではなく、そこにある物質の状態をホンの少し変えるだけであり、それを以って情報が全て取り出せる、という性質のものではない。これはAIにおける深層学習のノードパラメータの変化に似ている。
AIでは、そこから取り出せるのは事象の記録そのものではなく、その多数の事象の積み重なりから得られる何らかの「知見」だ。物質の記憶でも同じことが当てはまる。例えば、何回も車が通る道には轍ができるが、個々の車が通った事実を覚えているわけではない。それでも「ここは多数の車が通る」という事実は分かる。情報は大胆に削ぎ落とされて入るが、それでもそれは記憶なのだ。
その記憶とは、頻繁に起こる事象がスムーズに通り過ぎるように変化する、と言える。轍がだんだん深くなると、轍以外の場所を通ることが困難になり、ハンドルを多少切っても轍に戻されてしまう。それと同じように、特定の事象が多く起こると、多少の誤差はその事象の中央に引っ張られて通過するようになる。
事象の通過というのは難しい概念だが、魂が特定の場所にあるこれらの記憶に触れたとき、多数あった過去の事象に影響を受けて思念が形成される、端的に言えば記憶が蘇るような経験をする、デジャヴを経験する、ということなのではないだろうか。それは、顔を多数合成すると美人に見える、というような、総合的な経験なので、特定の何かの事象を追えるわけではないが、そこで平均的におきやすい事象が分かるという意味では記憶と言える。
神社にくる人の多くはお参りをしたり祈願をしたりする人たちだから、神社の周辺の石や木や水は、そういう思念の平均的なところを記憶している、つまり、聖地とかスピリチュアルスポットとか言われるものの正体は、そういった人々の「思念の轍」ではないだろうか。
もしそうなら、下衆な考えをする人たちが多く集まるところには下衆の轍が、高尚な考えをする人たちが多く集まるところには高尚な轍ができるわけだ。意図して精神を高尚にしようと思えば、高尚な考えの人たちが集まるスポットに進んで行くことで、その轍にはまることができる。
もしAIにそれを覚えこませることができるなら、スピリチュアルスポットを持ち歩く、コピーすることができるようになるのだが。可能ならぜひそうしたいのだが、何を覚えこませれば良いのか、まだ分からない。
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