2018年4月15日日曜日
AIの次のアーキテクチャ的進化
脳はニューラルネットワークなので、今のニューラルネットの次のアーキテクチャというのがにわかには思いつかない。なぜAIは未だに自分で考えることができないのかは分からないが、いわゆるAGIの構造を考えるに当たっては必要な検討だ。
まず一つ考えられるのは、巨大な(本来なら無用の)大量巨大なネットワークを先に作ってしまう、というものだ。
もう一つ考えられるのは、専用AIを結合して総合的AIを作るというものだ。このアーキテクチャは、小さい脳同士を抽象化(カプセル化)してそれ全体をニューロンとみなす、いわば階層型のニューロンネットワークになる。
ただ、例えば、カメラにつながるニューロンは一塊になっていて、その塊の中には大量のニューロンがあるが、そこから先につながるのはごく少数のニューロンだけ、というような形にするのが望ましいだろう。また、I/Oと直接はつながらないニューロンの塊も複数配置し、各々をまた疎結合させるようにするのがよい。
どちらかと言えば、後者が実際の脳に近いと思われる。この場合でも、学習は全体に対して行われ、塊毎に行うなどということはない。
理想は、人間と同じに教育することだ。すなわち、脳にあらかじめ全ての感覚と臓器を与えてしまう。もちろん全部シミュレータだ。そして実生活のデジタルツインの中に住まわせる。そしてしばらく放っておく。そうすると人間が出来上がる。
だがさすがにそれば無理だろうから、最初は画像だけ、音声だけで行うことになるだろう。そうすると、例えばカメラを2台使ったニューロンネットワークでは立体の認識ができるのではないか、とか、脳内に自然と言語野や視覚野ができるのではないか、とかいうことが想像できる。
最初は静止画だが動画も見せるようにしたり、何もないときでもカメラを付けっ放しにしておくということも考えられる。当然教師なし学習になるが、親が無表情だと子供が不安になって泣く、というようなことは期待できないかもしれない。アウトプットを例えば声としておいて、「ママと言ったら喜ぶ」というような反応をしてやることと共に、何らかのベースとなる知識は入れてやる必要があるように思う。
もし上手くいけば、芸術性評価や感情評価といったものができるかもしれない。そうすればいよいよ人間の脳に対する理解は深まっていくだろうし、そういった曖昧な評価軸も定量化できるかもしれない。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
注目の投稿:
富士山噴火への備え・再考
以前にも https://spockshightech.blogspot.com/2017/10/blog-post_2.html という投稿をしたことがあるのだが、もう少し状況を詳しく知ることができないか、調べてみた。 首都圏の対策としては、『首都圏における広域降灰対策...
.jpg)
人気の投稿:
-
屋根に超音波振動装置を取り付けておく。これによって屋根と雪の間の結合が破壊され、雪が滑り落ちやすくなる。これが題記装置の原理だ。角度によっては放っておいても落ちるだろうし、そうでなくても楽に雪下ろしができる。 まあ超音波でなくて低周波でも良いのだろうが、超音波の方が簡単...
-
一国における貧富の差が余りにも拡大して手が付けられなくなった時に、第二の通貨を発動する、という手が考えられる。お互いの使い方や交換に制限を掛けてやることで、第二通貨が貧乏人の間で主に廻るようにして、独立した(仮想的な)経済圏を作ってやるのがこの目的だ。 低所得層は第二通...
-
ハクキンカイロの発熱原理を調べていて、これを防災用(キャンプ用でも良いのだが)の湯沸しに使えないかと考えた。 普通、キャンプではガスコンロを持っていく。だがあれは裸火を使うから、熱効率は悪い。これに対してハクキンカイロの仕掛けは、白金触媒を適切な場所に配することで、極...
-
「人はなぜ悪に憧れるのか」と「人はなぜ正義に憧れるのか」をGoogle検索してみたところ、前者は素直にヒットするのに後者はひねくれたサイトしかヒットしなかった。どうやら人は悪に憧れているようだ。 前者のサイトを読んでいると、様々な解釈が出てきて面白い。だが、検索前に自分...
-
ディーン・ケーメン氏が発明した浄水器「 スリングショット 」の原理は、いわゆる蒸留である。つまり水を沸騰させて水蒸気にした後、冷やして水に戻す。汚水と蒸留水の間で熱交換を行うことで効率を上げている。 日本では、防災用の浄水器としては中空糸膜や逆浸透膜が殆どだ。これと蒸留式には...
-
不気味の谷というのは人間に似せようとするから起こるのであって、Pepperやaiboには存在しない概念だ。日本にはアニメキャラという秀逸な文化があるのだから、顔にしても動きにしても、そういった一つのカテゴリとして「抽象化ヒューマノイド」(言葉が適切かどうかは分からないが)と...
-
3.11で原発の危険を甘く見ていたように、次は噴火を甘く見ていたと後悔するかもしれない。今の知識を振り返ってみる。 過去の富士山噴火の規模を見ると、溶岩や噴石などの被害はもちろん近隣で発生するとして、広範囲に火山灰が積もる。予測によれば、関東でも数cmは積もる。この量で...
-
Googleがローカルニュース記事を作成するソフトウェア開発に資金を提供した 記事を見ていると窮余の策にも見えるのだが、考えてみるとむしろ好ましいのかもしれない。今まで、ローカルニュースは地方紙の領分であり、全国紙ではローカルニュースは1ページとか、ごく少数しかなかった...
-
FacebookのAIが、英語を使いながらも人間に理解できない文法でしゃべりだし、そのAIが停止された、と言う話が話題になった。その会話を実際に見てみたが、確かに気持ち悪い。この気持ち悪さ、どこかで感じたことがある、と思って思い出してみたら、眉村卓の小説に度々出てくる「産業...
-
コンクリート住宅を3Dプリンタで作る、という試みは、世界中で行われている。しかし日本では、鉄筋なしのコンクリートだけの住宅は認可されない。地震が多い日本では、揺れで簡単に壊れてしまうからだ。コンクリートは圧縮に強いが引っ張りに弱い。鉄筋はその逆だ。鉄筋コンクリートが使われる...
0 件のコメント:
コメントを投稿