2018年4月28日土曜日

高度人工臓器


https://jp.techcrunch.com/2018/03/17/2018-03-14-mit-gadget-puts-multiple-artificial-organs-into-a-paperback-sized-connected-system/

実験のために複数の臓器を生体細胞でエミュレーションするチップだ。これを見て思ったのは、本当にこれで臓器を作ってしまえばどうだろう、ということだ。
目的は、体内の複数の臓器を人工のもので代替することなのだが、この際、複数の臓器を纏めて一個にした小型装置を作っておいて、その装置を何個も並列して動かすようにする、というのがミソだ。

考えてみれば、人工臓器が本物の臓器と同じ大きさである必然性はないわけで、つまりはより小さく作ることで機能性能の向上を図るという積極性も考えられるのではないか。臓器を纏めて並列にすると、冗長性が得られるし、機能の増強も簡単にできる。そうすると、もっと積極的な健康を得られるかもしれない。

もちろん全ての臓器を一体にすることはできない。目指すのは内分泌系と循環器系、泌尿器系である。循環器系は当然血管やリンパ管自体は含まず、泌尿器系についても尿管は含まない。

こうなると、基本は人工腎臓をベースにして、血液の状態を見る多数のセンサと、血液に附加すべき分泌物を投与するマイクロポンプの組み合わせのような形になるのだろう。分泌物をどう生産するのか、動力をどうするのか、とりあえずは全く分からないけれど、こういった過程を辿っていってもらった方が自然で、長生きの派生としてサイボーグがある、というような認識が醸成できるだろう。

例えば筋肉や呼吸器が生身で循環器が人工、となった場合、意外と若返りが可能かもしれない。年をとると衰えるのは分泌系で、筋肉や呼吸器のような比較的単純な機器をだまして、まだ若いと思い込ませることができるかもしれない。

もちろん全体のバランスを考えなければちぐはぐになってしまうが、そういった未来もまた、可能性の一つとしては面白い。

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