2018年9月28日金曜日

業務用3D空間


Oculus Roomのような、あるいはSecondLifeのような、VRゴーグルで見るような3D空間には、今のところ統一的な方針のようなものは見られない。Oculusのホーム画面とRoomの何が違うのかと言えば、前者はOSであり後者はアプリケーションであることであるはずだが、違うのは表示されるモノなど若干である。

もっとアプリケーション毎のベース空間のようなものがあってもよさそうなものだ、というのがこの主旨だ。

例えば、会議室ならホワイトボードや録画設備があって然るべき出し、娯楽ならプロジェクタ(大画面テレビ)やゲームボードがあるべきだろう。他にも設計のコラボレーションなら製図台があったり計測器があったりと、用途毎に色々道具が考えられるはずだ。

会議の際にそこに集まり、終わったら解散というのではなく、始業と共にそこに行き、終日仕事をする空間があってもよい。それも、時間ごとに渡り歩いたり、仕事の内容毎に部屋を変えるわけだ。もっと言えば、特定の仕事のためだけに部屋を作り、終わったら捨ててしまうという考え方もできる。

この代表的な例は、プレゼン部屋だ。プレゼンの相手を一時的にここに呼んで、終わったら捨ててしまう。そのためには、部屋に様々なデコレーションや仕掛けを施しておいて、相手を惚れさせるわけだ。単にPowerPointを投影するのではなく、3Dモデルを並べたり、擬似的に触って見せるとか、そこから更に(架空の)現地に飛んでイメージを確認する、などを、手順良く見せるものだ。

他にも、作家が執筆時に篭る部屋、などもあってよい。江戸川乱歩が執筆の際に篭ったおどろおどろしい部屋は有名だが、人によって最適な篭り部屋はあるだろう。結婚式場や斎場、コンサートホールなど、目的別の部屋や、景色のいい展望台やキャンプ場などといった開けた空間、宇宙やネット空間など仮想的な空間すら考えられる。

こういった部屋をあらかじめ多数作っておいてレンタルする、カスタマイズする、といった商売もまたあるだろう。それは、あらゆる意味での「部屋」「環境」「空間」を取り揃えるもので、レンタルスペースや会議室、カラオケルーム、会議場、コンサートホール、結婚式場などを、トータルで取り扱うものだ。

単純に貸し出したり、あるいはツアーのようなものでもよい。そういったサービスが登場し、その予約や課金などが体系化すれば、面白い商売になりそうだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

超音波モーターの原理によるVR用トレッドミル

  VRにおけるリアリティ問題の一つに、その場で動くのではなく移動する場合、つまり歩いたり走ったりすることが挙げられる。実際にはその場にいるので、歩いたかのように足場を調節してやる必要がある。 これを実現する方法として、すり鉢状の滑りやすい足場を作っておく方法と、トレッドミルを使...

人気の投稿: