2018年9月3日月曜日

出生局


一人の女性が生涯に産む子供の数の平均が2以上ないと、人口は減っていく。至極当たり前のことだ。これが2を切ったのは1960年代で、一時回復したものの1970年代には再び落ち込み、以後ずっと低いところで安定している。

つまり、その間の国の施策は効果がなかったわけだ。正に目先のことしかしてこなかったツケを、今国民が払わされている。

出生率は、もっと厳密に調整をすべきである。出生率が下がれば育児・教育への補助の待遇を上げ、上がり過ぎれば下げる、というように、細かい調節をすべきなのだ。これは日銀の金利操作などと基本的には同じで、政府とは別の独立した機関がそれだけを目的にして動くべきだ。

これを仮に「出生局」と名付けてみる。出生局の目的は、出生率(合計特殊出生率)を2に維持することにある。使える手駒は、出産前検診~大学卒業に至る全ての補助・控除だ。

これには財源が必要であるが、新たに特別会計を立てるのが良かろう。外国為替にも同様の特別会計があることは、根拠としては十分だ。現状の特別会計を見ると、もう潰すか統合するか、一般会計に編入すべきものが幾つかあるから、それとバーターにすればよい。

特許には既に特別会計があるが、よく言われる科学技術関係の補助が少ない問題にも同じ構造がある。同じく特別会計を組むか、教育と合わせて出生局が管理するなどして、政府から独立させるべきであろう。

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