2017年1月24日火曜日

歯磨きの科学


もう何年も歯磨き粉は使っていない。しばらく水だけで磨いていたが、最近は液体歯磨きを使うことが多くなった。
歯ブラシの中には、電気的に歯垢を浮かせるという売り文句のものがある。イオン歯ブラシという奴だ。そもそも、歯磨き粉を止めようと思ったのは、これを試してみてハマったからだ。これは水だけを使い、歯磨き粉をつけてはいけないものなのだが、普通に歯磨き粉をつけて普通の歯ブラシで磨いた後、これで改めて水だけで磨くと、米のとぎ汁のようなものが吐き出される。これが衝撃だった。
だが、毛先は普通の歯ブラシなので、隙間は磨き残しが出る。それに最適な歯ブラシを別に見つけたのだが、こちらはイオン歯ブラシではない。だが歯磨き粉を復活させる気にはなれなかった。泡と清涼剤のせいで、きちんと磨けたかどうかが分からなくなりそうな気がしたからだ。
そしてスクラブについても、CMにあるようには上手くいかないように思えた。なまじイオン歯ブラシの効果を知ってしまったため、今までのは何だったんだ、と思えたからだ。虫歯菌の、歯の隙間のバイオフィルムに対抗するには、物理的な原理によるスクラブよりも、液体による化学的手法の方が効きそうな気がする。事実、普通の歯ブラシと歯磨き、新しい歯ブラシと液体歯磨きとで比較実験してみたのだが、後者の方が明らかにデンタルフロスに付着する歯垢は減っていた。
今使っている液体歯磨きには、「溶解補助材」としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムが入っている。調べてみると、界面活性剤の一種だが、特に前者は、細胞培養においてフラスコとの接着防止や凝集抑制に使われるそうだ。細胞≒虫歯菌と考えると、理にかなっているように思う。
また、この液体歯磨きはほとんど泡立たない。このため、磨き残しを探す邪魔にならない。結果として、ただ長時間磨き続けるのではなく、その日の汚れに応じて短時間で磨けるようになった。
歯に挟まった食べかすの除去や、本当にブラシが届かないところの掃除には、まだ課題がある。一応歯間ブラシやデンタルフロスはあるのだが、虫歯治療跡の隙間には入らないし、歯の隙間の大きさは様々であり、やりにくい。これにはジェット水流を使うことが考えられるのだが、気軽に試せないのと機器が相応に高いので躊躇している。
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