2017年8月23日水曜日
リニアモーターフロアパネル
ロープなしで動く“高速エレベーター”が世界初登場!
要はリニアモーターで動くエレベーターらしい。そして垂直だけでなく水平も移動できるという。思えば「スタートレック ザ・ネクストジェネレーション(TNG)」であったターボリフトも水平を移動できるエレベーターで、ロープを使っていない。
リニアモーターと言えば高速鉄道、と短絡的に思いがちだが、考えてみれば低速だってよいし、このエレベーターのような短距離での使い方だってよいはずだ。もっとリニアモーターの使い方を考えても良いのかもしれない。
このエレベーターの使い方は、従来見えてこなかったリニアモーターの新しい利点を示している。つまり、水平と垂直両方の駆動系を組み合わせ、格子状の軌道に対して縦横無尽に移動できるということだ。これを水平にして考えるとよく分かるのだが、床に駆動系を埋め込んでおいて、永久磁石だけが付いた台座を持つ台車を、平面の何処へでも移動することができる。
床に埋め込むのは、多数のコイルが仕込まれたパネルだが、せいぜいOAフロアの床タイルに毛が生えた程度の厚さでよく、配線も同じくOAフロア下に仕込める。動かせるものは基本的に台車だが、滑りが良く、床面側に規定のパターンの永久磁石さえ埋め込んでおけば何でもよい。棚でも椅子でも机でも良いし、更にコイルを通じた無線給電もできる。極端な話、椅子に座ったまま、エレベーター昇降して別のフロアの会議室に移動することだって可能だ。
また、この応用として、地震の際のファシリティの制震が考えられる。つまり、その場に強い磁力で押し留めることができるのだ。同じ原理で、見た目を細くしても倒れにくい家具を作ることもできる。突っ張り棒が必要なくなるので見た目も良くなるし、上手くすれば引っ越しが自動化できたり、自動車などへの搭乗にも応用できる。
この技術が成功するためのカギは、フロアパネルの規格化と制御ソフトの簡便さにある。既存のフロアにこれを新たに敷き詰め、コンセントに挿してソフトをインストールだけで自由に制御できること、また全てのフロアの段差をなくすことだ。エレベーターなどでは入口の段差解消が必要になる。ソフトに関しても、地震検知による自動制震、AIを取り込んだ自動ルーティング、天候や在庫管理と連動した配置の推奨など、使いやすくするための工夫は多数考えられる。
細かいことを言えば磁気対策をどうするのか、パワーレベルをどう考えるかなど色々あるが、衣替えがスイッチ一つで出来るとか、時間帯に合わせて家具の配置を変えるといったように、大きなものの移動を気軽にできるようになるのはなかなか夢のある未来ではないだろうか。
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