2017年8月14日月曜日

花のCAS冷凍と「泡」梱包


CAS冷凍」については何回か書いている。ここでは花へ適用することを考える。

いうまでもなく、花は生鮮品で、消費期限の短いものだ。余れば捨てるしかない。花によっては特定の日にしか売れないとか、急な注文にも応じなければならないが育成期間が長い、などの心配がある。ここでこの技術が使えたら。

食べ物と同様、もしそんなことができれば価格が安定し、下がり、種類は豊富になるはずだ。例えば胡蝶蘭、あるいはカーネーションやポインセチアなどは、その恩恵を大いに受けることができる。

一旦アレンジしておいてから凍らせる、ということも可能だろう。となると、従来は不可能だった工場での大量生産に道が開ける。これも品質の安定と価格の低減に貢献する。アレンジの形のバラエティにも対応ができるようになる。

どの程度下がるのか分からないが、例えば四分の一程度になったとすると、単純に4倍の数が買える。カーネーションはアレンジから花束になり、高くて買えなかったポインセチアを買う勇気も出る。新築祝いでなくても胡蝶蘭を買える。

問題になりそうなのは、凍らせると割れやすくなることだろう。水に漬けて一緒に凍らせることは考えられるが、これでは持ち運びが極端に重くなり、凍らせるため、解凍するためのエネルギーも膨大になるので非現実的だ。そこで提案するのが、「泡」による梱包。つまり、容器に入れ、泡を充填した状態で凍らせたらどうだろう。

泡の材料の候補は、多糖類、油、界面活性剤などが考えられる。植物に影響なく融けた後の始末が簡単ならどれでも良い。欲を言えば、CAS冷凍でも凍ってしまわず、ないしは凍った状態でも弾力を保てることが望ましい。

これなら倉庫に山積みしても問題ない。また、冷凍宅配便での輸送が可能だから、世界中の花を堪能できたり(これは別に輸入制限の問題があるが)、花屋でなくとも(その道の素人でも)配達が可能になる。これも低価格化を促進する。

他にも、アレンジの大量生産が可能になり、品質が安定したり技術の蓄積ができたりするとか、店先での細かい作業が不要になる(工場で作業済みのものを卸す)とか、定期便(仏花、記念日など)対応する、(回数は少なくとも)使い回しをする(結婚式場や葬儀場など)、といったことも考えられるようになるだろう。

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