2017年8月5日土曜日

AGIのアーキテクチャ


AGIとは、汎用人工知能(Artificial General Intelligence)のことだ。今のところ、研究段階としてはまだ初期の初期だと思われる。一方で、限定的なAIは飛躍的な進歩を遂げている。そこで、AGIを実現するための一つの提案として、弱いAIの弱いAIによる相互接続、という形態を考える。

AGIという名の弱いAIが居て、そのAI自体は具体的な判断はせず、命題を下位の弱いAIに投げる。この投げ方だけを判断するのが上位AIだ。下位の弱いAIとしては、ディープブルーやAlfaGoなどがずらっと並ぶ。そしてこれらは随時付け足されていく。

また、この階層は二階建てとは限らない。例えば街医者AIが居て、その下に専門医AIが並ぶようなものも考えられる。様々な専門AIをマイクロサービスとみなして束ねるAIがあれば、それはAGIと言ってよいのではないかと思う。

研究の対象となるのは、この上位AIだ。直接の目的をもつAIと違って、下位にどう投げればよいかを考えるものなので、アーキテクチャ的には工夫が必要かもしれないし、また試行錯誤がある(ループ、フィードバック)かもしれない。下位AIが増える毎に人が調整しなければならないようではAIとは言えないから、自己学習の仕掛けも必要だ。

最下位AIにも工夫が必要かもしれない。その一つは、回答に「自信度」ないしは「設問が適切係数」のようなものを添付することだ。また、上位AIからの質問を基に回答する場合と、個別に学習する場合ではモードを切り替えるようなことも必要かもしれない。上位AIは上位AIで、単純に問題を提供するのではなく、周辺状況を合わせて提供するような工夫が必要かもしれない。

この、多階層AIは、先に示した町医者~専門医階層のように、汎用でない段階からでも応用できるから、下から徐々に積み上げ、いつの間にか賢者になっていた、というような発展が見込めるのではないかと思う。

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