以前の投稿「 AI寿司職人は美味い寿司を握れるか」と関連して、「AIには絶対できないこと」、とGoogleで検索してみると、出るわ出るわ。無名有名入り乱れ、色々な説が唱えられている。
だがどれも、技術的に不可能であることを証明・説明できていると言えるものはなかった。自分に言わせれば、上の投稿と同じく「人間の能力を過大評価している」あるいは「コンピュータの可能性を過小評価している」ように見える。
- 創造力
- 上の投稿で示した通りだ。
- 発明
- 発明も既存のモノの組み合わせだ。だからデータが既存のモノだけでも、発明をするように設計したシステムを作ることはできる。データの出し方が既存のAIとは異なるが、これも単用途AIの一種として設計すればよい。チャレンジブルではあるが、原理的にできないという証明はできないだろうし、途方もないというほど難しいとは思わない。
- ルールを破ること
- ルールは学習のための一データに過ぎない、と位置付けるだけで可能だ。もちろん絶対に破らないように設計することもできる。
- 勘、直感、ひらめき
- 勘の本質は、明文化できない、また厳密ではないルール(因果関係)で、これは深層学習における関連性推定そのものだ。既にできている。
- 感覚
- IoTの時代に何を言っているのだろう。センサのパラメータ(及びその組み合わせ)だ。
- 臨機応変
- 当然できる。臨機=外部パラメータだ。
- 感情
- 表情などから感情を読み取るAIは既にある。いじめれば泣くロボット、おちょくりに怒るアバター、幾らでも事例はある。
- 個性
- 学習データが全く同じでも別の結論を出すAIなど、造作もない。
- 忘れること
- 深層学習は、最初に学習したことを徐々に忘れている。また、学習時刻に連動して影響を可変にするようなアーキテクチャも可能だ。
- 疲れる、間違える
- わざわざそうすることに意味があるかはさておき、設計でそうすることは可能だ。
- 意思
- これも定義の段階で曖昧だが、その定義に従って設計をすることは可能だろう。
- リーダーシップ
- 音声やメールなどで人間の感情を制御(誘導)することは可能、課題を与え報酬を設定することも可能。もちろんそう設計する必要はあるが、可能だ。
- 少ない事例からの推察
- 無論可能だ。精度が悪いのは人間と同じ。また他の学習結果をベースにして推察することもできる。
- 起業
- 少なくともイチゼロで考えるなら可能だ。起業を目的とするAIを作ればよい。
- 普通の人(汎用AI)
- 多数の目的別AIを束ねるAIを作ることは可能で、その目的別AIの種類が十分に揃えば、汎用とみなすことは可能だろう。ここでその種類が幾つかが問題になるが、人間だって無限ということはあり得ないから、それをもって不可能とは言えない。
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