2017年8月28日月曜日

センサ服


服にセンサーを搭載し動きを検知する「e-skin」個人向けに提供

この記事で注目したのは、これがTensorFlowに対応していることだ。少し残念なところは、4時間しか持たないこと。

TensorFlowに対応しているということは、個性を加味した上で特定の動作をしたことを精度良く検知できることになる。これには二つの側面があり、一つは特定のジェスチャーをコマンドとして認識させること。もう一つは、何らかの自然な動作を検知できるということだ。

前者は分かりやすいだろう。リモコンの操作をジェスチャーにするものだ。テレビに向かって手を右に動かせばチャネルが変わり、上に動かせばボリュームが上がる、といった類のものだ。だがこれより後者の方が重要である。例えば急に胸を押さえて倒れこんだとか、転倒したとか、急に向きを変えたとか。つまり、肉体的なアクシデントを検知する方法としてこれを使えるわけだ。

ただ、アクシデントだけを検知するには少々装置が大袈裟に過ぎる。そこで考えるのが、もっと普段使いができるようにすることだ。ここでは二つの事例を紹介する。

その一つは、運動不足の把握と解消だ。これは今で言うフィットネストラッカーの高級版と言える。単に運動量を計るのではなく、運動の種類までを細かくチェックできる。また、運動だけでなく、肩こり(同じ姿勢を維持してしまう)やストレッチ不足(関節を十分に曲げ伸ばしていない)なども検知できる。一日の動きの中で何がどの程度足りないかを把握し、その解消に向けた運動メニューや、自然な動きでの補完(階段を使いましょう、など)を提案する。

もし本人に持病や未病不具合があったり、一定の目標がある場合なら、それに合わせて負荷を調節できる。これはスポーツソフトでよくあるインターバルトレーニングの拡大版になる。

もう一つの使い方は、スポーツのコーチングだ。単純には武道の型や素振りなどの補助、もっと高度になれば戦略的アドバイスをする。前者は比較的単純で、例えば目の前にコーチがいなくても、電気刺激と音声サポートで正しい動きになるように補正する。右の手をもっと上げる必要があるなら、その場所に電気刺激をして位置を知らせ、音声で「ここをもっと上げて」と言えばよい。後者は、相手の動きに合わせて自分の体をどう動かすかをアドバイスするものだ。もちろんどちらも本番では使えない。

人間の寿命が延びたのは、食べ物の改善と医療の進歩によるところが大きいと思う。この次は肉体的な健康、最後は精神的な健康、この二つをクリアすれば寿命は更に延びると思われる。これはその肉体的な健康に大いに貢献するだろう。

どちらの使い方も大いにビジネスチャンスがあるし、自分でも使ってみたいと思う。

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