ブタンは比較的低圧で液体になる。これを燃料とバイナリ発電の両方に使う、というのが今回のアイデアである。
ブタンを常温常圧にしてやると蒸発する。これを誘導して白金触媒に充て、空気(酸素)を混ぜて加熱してやると、白金触媒反応により発熱する。ハクキンカイロの原理である。
この熱を、常温加圧の液体ブタンに当ててやると沸騰する(ように圧力を調節する)。この蒸気で発電機を廻した後、空冷で冷却して液体に戻す。これを繰り返す。
この二つは一見関係ないように見えるが、リザーブタンクを共有することができる。発電機構側のブタンは、リザーブタンクまで含めて閉路である必要があるのだが、その理由は加圧しないと液体にならないからだ。ではその加圧の原理とは何かというと、ブタンをその閉路に詰め込むことにある。
幾ら閉路とは言っても全く抜けないわけではなく、時間と共に少しづつ抜けていくので、補充のための機構は必要である。それを燃料タンクと共用できれば、供給するものが一つでよい、というメリットができる。
発電機と言ったが、要はエンジンである。燃焼ではなく沸騰を原理とする、昔ながらの蒸気エンジンだ。白金触媒の原理を使うため、燃焼ほど高温にはならない。ブタン自体は燃焼性ガスだから注意は必要だが、ガソリンエンジンよりは遥かに安全だ。また点火プラグやディーゼル圧縮のようなものもないため、機構は単純で、加工精度も低くてよく、故障も少ないだろう。
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