別稿で示した「1号缶システム」だが、様々なメリットがある。いくつかを説明する。
①様々な缶バラエティ
用途により様々な缶を準備できる。例えば、
- クッション缶:内側がクッション材(発泡ウレタン、プチプチ等)になっている。
- 水平缶:缶を転がしても中のものが転がらないよう、二重になっていて、内側が回転する。
- 液体缶:液体を保存できるよう、気密が確保されている。
- 燃料缶:ガソリンなど、法的規格に沿った防爆缶。
- 保温缶・保冷缶:断熱材を有し、一定時間内部温度を保持する。
- 洗濯缶(後述)
②ストッカー
上から投入して下から取り出す形式のストッカーを作っておくと、受け取ったものをそのままドローンでここに投入すれば収納が完了する。例えばクリーニングの受け取りをそのまま入れておくと、着たい服がどの缶にあるかはアプリから参照できるので、そのIDの缶を探すだけでよい。自動倉庫化も簡単である。
③クリーニング、洗濯
網で作った缶に服を入れておいて、その缶のままクリーニングに出す、あるいは専用の洗濯機に入れて洗濯することができる。絡まず型崩れしないので、デリケートな服も水洗いできる。また缶単位で洗うことで、色移りを防いだり、デリケートなものも安心して洗える。クリーニングする場合でも、アイロンがけまでは缶から出すことなく自動化できる。
④保管場所の自由
缶の種類を選ぶことで、環境条件が悪いところでも中身に影響を与えず保管できる。防湿防虫などだ。また、手の届きにくいところにもドローンやロボットを使って出し入れできる。更には、気密にできるため、性質の違う複数のものを混在して保管できる。食料ストックと防虫剤入りの季節の服など。IDと合わせ、保管総量さえ気にすればよく、保管場所を気にする必要はなく、忘れても問題ない。
⑤ロボットが扱い易い
転がして動かせることは、ロボットで扱う際に大きなメリットになる。またサイズが同じことも同様のメリットになる。缶の多くは通函になるだろうが、それにも貢献する。これらは輸送前後の作業(梱包、開封、更には中身の使用など)の自動化にも繋がる。例えば燃料缶なら、受け取り後、ストーブに給油する、など。
整理の本がたびたびベストセラーになることを見ても分かる通り、人は片付けが苦手なものだ。だが荷物は全て機械が扱うことだ、という認識ができれば、その改善も期待できる。運送の便利の恩恵を受けるためにも必要なことなので、それも普及を後押しするだろう。
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