2017年3月25日土曜日

木質ファイバーブロックによるレゴ建築


市販されているおもちゃで、巨大なブロックがある。樹脂製で軽く、子供がお城や家を作って遊ぶようなものだ。もう少し大きなものでは、家具を作れるようなものもある。例えば以下のようなものだ。
これを更に大きくして、例えば50×25×25(cm)くらいのブロックを大量に作ってやると、それこそ家を作ることができる。
そこら辺の草木を突っ込んでやると破砕成型してこのサイズのブロックができる、という機械を作って被災地に持ち込み、廃材をどんどん入れてブロックを作ってやる。するとこれを組み立てて仮設住宅ができる。ブロックなので建築技術は必要ない。また木質ファイバーにまでほぐすので、少しの材料で大量に作れ、また断熱性も確保できる。
作り方だが、大量の針で引っ掻いて草木を削り、ある程度乾燥させた後、型に入れて熱する。木にはリグニンという物質が含まれていて、加圧加熱することで接着剤様の性質を示す。型には多くの空洞を作っておき、一旦固まったらその空洞に再度削れたファイバーを充填し、蓋をする。最後に表面を防水加工する(ニスや油を塗る)。これはブロックを積み上げた後でもよい。
ニスや油程度では、防水は一時的なものになる。このため塗り直しや、樹脂製シートで覆うなどの補完が必要になる。また基礎と床はこれでは作れない。強度不足や腐食・虫害に対応できないため、別に用意する必要がある。
建築基準法の目で言うと、火災に対応できないし、耐震設計ができないから、本建築としては認められない。が、万一崩れても軽い木質ブロックなので怪我は少ないだろうし、火災の際は人間の力でブチ抜いて脱出できる。また、不要になった際は粗大ゴミではなく燃えるゴミにできるし、他の災害地域への再利用も可能である。木質ファイバーは断熱性だけでなく調湿機能があるため、快適に過ごせるだろう。
窓枠や風呂場など、考えなければいけない点は幾つかある。だが、被災時の当面の住まいとしては、まず雨風を避けること、寒暖の影響を抑えることが最優先であり、大規模災害においては材料不足の懸念があるため、有用であると考える。

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