2017年3月14日火曜日

フラットレンズカメラ応用


近年、レンズを持たないカメラの研究を多く見かけるようになった。レンズの代わりにナノ構造を用いたり、回折を利用したり、デジタル演算でそれを補助するようなものだ。撮影後にピントを自由に合わせることもできるようになってきている。
従来、カメラと言えばある程度の奥行きが必要だったものだが、この技術があればおおよそカメラが置けない場所というのはなくなる。それこそドア壁天井、持ち物置物全てに搭載可能となる。また、Googleが低解像度画像から高解像度画像を類推で作成する技術を開発しているので、監視カメラのような用途でなければ低解像度でもよい、となると、通信量や記憶容量の問題もある程度解決できる。
もう一つの注目は、撮像素子とレンズの物理的位置調整が不要になることだ。恐らくは印刷技術などで一体に作るか、素子に作り付けにできるからだ。これはカメラ自体のコスト低減、また利用する側の使いやすさに貢献する。同じ理由で、例えば防水や高耐圧にもしやすいし、保護や光学的補正のためのフィルタも安価に作れる。
そうするとどんな応用が考えられるか。
  • 水泳選手のゴーグルに着けて、選手の視点で撮影する。
  • ダイバーが体の各所に着け、全体をくまなく撮影する。また画像解析により、サメや海草(絡まると危険)などの接近を警告できる。
  • 潜水ラジコンに付けて、深いところまで撮影する。(通常のレンズは空気を多数含むので機械的強度が必要だが、これなら殆ど不要)
  • 色々なものの「内部」を撮影する。水筒の中とかカバンの中とか湯飲みの中とか、一見意味のないようなものでも、人によっては使いたいと思うだろう。他にも、真空凍結乾燥の進み具合とか、鰹節のカビ付けとか、職人の経験と勘に頼っていたところをある程度客観的に評価できる。
  • 新しいセンサとして使う。画像解析や光学フィルタと組み合わせることで、従来は不可能だった様々なセンシングが可能となる。例えば遠隔温度センサとしてなら、熱い物がある方向や距離、面積まで分かる。他にも、ガラスの向こうのものの動体検知ができる、など。
大量にばら撒いてセンサネットとして使うようなことができれば、おおよそこの世の出来事は全てコンピュータで把握可能になる。それはそれで気味の悪い世界ではあるが、例えば犯罪発生率が減ったり検挙率が上がったり、ということは期待できるし、事故事件などの適切な警告も可能になるだろう。

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