2017年3月3日金曜日

紙による電子申告


何ともむちゃくちゃなタイトルだが、以下ご説明する。
Webレター
というサービスがある。WordやPDFと宛先をオンラインで送ると、印刷封緘して郵便物として送ることができるサービスだ。
確定申告のシーズンだが、確定申告は電子申告と郵送の2種類がある。確定申告作成コーナー
でオンラインで作ったとしても、電子申告せず印刷して郵送することは可能だ。ここで作っておいて且つ電子申告しない人の心理を考えると、大きくは二種類あろう。
①どうせ添付書類を郵送で送らなくてはいけない、あるいは添付省略できる書類であっても保管義務があるので無駄、ないしはその区別が面倒だから全部送ってしまえ、と考える。
②ICカードリーダが必要、Javaインストールが面倒、ブラウザの制限など、電子証明書周りの面倒。
このうち②については、本質的な矛盾がある。そもそも郵送を受け付けているのに、それより遥かに高いセキュリティを要求することに合理性はあるのだろうか。極端な話、上のWebレターで送ったとしても、税務署は受け付けてくれることになるのだ。
将来的には、添付書類のスキャンが認められたり、スマホでカードを読み込んでカメラで書類を撮って、などということも考えられる。そうすれば全部電子で済ませる人は急増するだろう。それまでの繋ぎとして、税務署内にWebレター相当の受信施設を作ってはどうだろう、というのがこの提案だ。
つまり、必要書類は全てPDFで作ってしまい、それを指定URLにアップすれば、自動的に税務署庁舎内で印刷されて郵便物相当として受け付けてくれる、というものだ。この際、印刷は実際にはやる必要はなく、仮想的に印刷したとみなして全部電子で閉じていてもよい。どうせ税務署ではそれをOCRでスキャンして、以後全て電子で処理するのだから、紙に印刷する手間は無駄でしかない。
Webレターは確定申告には不向きなほど料金が高いが、これならコストゼロないしは普通郵便相当レベルの低料金で処理できるのではないだろうか。そしてそうなったとしても、②は解決できるが①は解決できないので、将来的に更なる電子化を促進するモチベーションが途絶えることにはならない。

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