オシロスコープは昔、技術者の憧れだった。高額だが自作も不可能ではなく、波形が見えることがもちろんデバッグに役立つのだが、それ自体に興奮したり感動したりしたものだ。一時期世の中が何でもデジタルになって、オシロよりロジアナ、という風潮が流れたのだが、またラズパイなどをきっかけとした自作ブームが起き、オシロも勢いを取り戻しているように思える。
ロジアナにしてもオシロにしても、多数のスイッチやダイヤルがあって、その意味が分かること、上手く調整することがステータスだった訳だが、PCとの接続が可能になると、そちらでの解析がある程度自動化できるようになっている。
PCのディスプレイの方が大きいのだから、プローブ廻りだけを残して、操作パネルとディスプレイはPCにしてしまおう、というのは自然な流れだ。だがPCのパネルではリアルタイム操作がしにくい、というのは分かる。そこで、それをAIで補完してはどうだろう。
結局、オシロで見たいのは波形であり、複数の波形の比較であり、トリガの瞬間の波形であり、・・・と決まっている。パネルの操作は同期とスケーリングが主のはずだから、AIでの自動化はそんなに難しくないはずだ。
更には特徴分析や異常診断まで自動でできれば、オシロは単なる道具ではなく、信頼できる助手、と言える立場にまでなるかも知れない。
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