2017年7月11日火曜日
マトリックス
映画「マトリックス」シリーズでは、生身の人間は頭脳として使われてきた。単純に言えば計算機のパーツだ。あれはSFだが、ニューロコンピュータの進展を見ていると、人間の脳というのは実に良くできていて、計算能力とエネルギー消費のバランスは素晴らしい。生物コンピュータというのも有り得なくはないな、と思い始めている。
刺激を受けることでシナプスが伸びていき、新しい回路が繋がる、という仕掛けさえあればよいのだから、無理にシリコンコンピュータでシミュレーションするよりも、何らかの科学的/生物学的現象を応用した方が良いかも、というわけだ。
例えば粘菌や析出はどうだろう。析出と言えば二次電池の劣化原因として有名だが、わざと析出しやすいメッシュルートを作っておいて電気刺激をしてやるようなことは可能だろう。粘菌なら光や養分で誘導してやることができる。だがやはり神経細胞が最適なのではないか。
例えば、プレパラートの両端に電極を置いて、真ん中は神経細胞を培養して育てておく。このプレパラートを多数並べて結合し、機械学習と同じような学習をさせるのだ。電気刺激の他に温度感理や養分補給なども必要になるが、これらは養液循環で賄う。上手く作れば人間の脳より遥かに巨大な、情報処理能力の大きなコンピュータができるかもしれない。
だがそのうち、雑菌やウィルスの問題が顕在化するだろう。殺菌剤やフィルタなどの試みの後、白血球を使う方法が提案されるかもしれない。養液循環と酸素供給の効率を考えると血液の方が良い、であるなら肺と心臓も、・・・となって、最後にはやっぱり生物の脳を使った方が簡単、という話になるかもしれない。ネズミを使い、犬を使い、サルを使い、・・・ という可能性は、やっぱり否定できない。
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