2017年10月18日水曜日

ネットショッピング改革


かつての日本の至る所には、街の電気屋さんがあった。文房具屋さん、野菜屋さん、魚屋さん。それらは全て、スーパーマーケットやショッピングモールが吸収していった。これが全部通販に変わる兆候はないけれども、それがあるとすれば突破口は三つある。一つは、VRによるUI。二つ目は、実物のピックアップ。三つ目は、宅配ボックスの普及である。これらは全部が必須と言うわけではなく、どこから取り掛かってもよい。

まずUIだが、今のショッピングサイトのUIは、検索かジャンル分けに曖昧さと推奨を付け足したものが殆どだと思う。これが決定的に不満なのは、一度にせいぜい10種類くらいの商品しか見えないことだ。これがもし実際の店舗だったら、ざっと見回すだけで数百種類の商品が見えるはずだ。

Webブラウザの感覚からすると、Webブラウザ自体の操作も必要だし、せいぜい8~15インチの大きさしかないからしょうがないのだが、視界の広さが違う。操作しなくても首を廻せば見渡せる。同じ大きさに揃えた商品枠とは違って奥行きもあり、情報量の差は圧倒的だ。また、近づく、手に取るという操作がそのまま詳細を知ることにつなげられるから、最初の一覧で余計な表示に目を奪われることもない。

次にピックアップだが、今のネットショップは実物を見られない。工業製品ならしょうがないが、生鮮品でこれをやられると、時に大いに後悔する。しおれた葉物や痣のついたバナナが入っているとガッカリする。だから店舗に積まれたそれを手に取りよく見て納得した上で買いたい。これには人間を使うのははばかられるので、ロボットによるピックアップが望ましい。

この際、上のUIと一部が途切れていてもよい。つまり実物を選んで買いたいときは画面を切り替えてもよい。これが必要なのは生鮮品だけだ。また、実際の店舗をロボットが走り回る必要はなく、倉庫内でも構わない。UIはあくまで商品に早くたどり着く手段だ。

最後に受け取りだが、宅配業者を装った不審者も多いから、人によっては受け取りが怖い人も多いと思う。また、何時来るか分からないからその間待っていなければならないのが苦痛な人もいるだろう。その対策として有効なのが宅配ボックスだ。極端な話、スーパー内にあってもよい。会社帰りにパパに受け取ってもらうというのもありだし、近所のコンビニに設置してあればより短い距離で済む。

以上三点、全てとは言わずとも叶えてくれれば、ネットスーパーの類は大いに発展すると思う。

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