2017年10月3日火曜日
問合せへの敷居が下がる
今でもチャットによる問い合わせ対応は存在しているが、オペレーターは人間だ。
Amazonのような大手であればともかく、まだ多くの企業は対応していないし、ましてや24時間対応等は無理だ。だが最近、AIがこれらを払拭する可能性が出てきた。
先日、NTT ComがLINE上でのサポートを開始したが、これはAIエンジンを使っているそうだ。学習フェーズがどうなっているかが不明だが、個々の企業に合わせた学習データとエンジンを備えることで、僅かなカネで例えば7割の問合せに24時間対応できるのであれば、AIチャットによるサポートがデフォルトになる可能性は高い。もちろん複雑で対応できない場合は有人対応に切り替えればよい。
これは特に、製品だけは作るがサポートが甘い新興企業や、言語の壁がある外国からの参入組に有利に働くはずだ。つまり、製品が弱くともサポートが厚いことで儲かっていた企業にとっては脅威となる。サポートが均質化することで、商品自体の出来が際立つことになるからだ。
一方で、サポートAIの出来自体を差別化できないわけではない。上のような均質化が必ずしも起こるとは限らないわけだ。例えばAIエンジンの出来や学習の効率、提供する学習データの質などによって、AIチャットであってもサポートに差が出ることは考え得る。
一方で、サポートに対する敷居は下がるため、例えば各社にAI音声で同じ質問をして答えを統計的に処理する、というような、第三者評価も可能になってくる。エンジンがSaaSで提供されるようになれば、学習データによってのみ差別化されるから、これはダイレクトに企業の資産になる。
正直に言って、ソフトウェア関係の問合せで満足したことは一回もない。余りにも回答のレベルが低過ぎるからだ。ウソを教えられたことも多い。それ以前の問題として、電話が繋がらなくてイライラすることも多かった。AI導入によってこれらが少しでも緩和されるなら大いに歓迎だ。
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