2017年10月1日日曜日

家電のリース化


クルマには、2、3年のリースの後に乗り換えるか買い取るかを選ぶ、というサービスが存在する。家電は車よりずっと安いが、同様のことを検討できないだろうか。
これには様々なメリットがある。
  1. 所有権の放棄により流通が活性化する。一定額を払っているのなら乗り換える方がトク、という感覚により、買い替えサイクルに近い「乗り換えサイクル」を確立する。
  2. メーカーも売りっぱなしでなく一定量の回収を見込んで生産するため、規格化、リサイクル・リユース、メンテナンス性の向上、操作方法の統一などにモチベーションが働く。
  3. 極端に古い家電が家の中から徐々に消えていくことになる。古い機器の発火事故の抑止、リコールへの対応も容易になる。
  4. 故障時の対応は基本的に交換であるため、保証期間の設定は不要となる。
  5. 無用な高機能商品が減る。高機能商品はリース料金も高いので、使わないと分かれば即座に低機能商品にリース換えできるからだ。同じ理由で、ライフステージ(年齢や家族構成の変化)に合わせて家電を容易に交換できる。
  6. 不法投棄が減る。返さないと違約金が取られるからだ。
  7. 新基準、例えば消費電力やエコ規制などへの対応が短期間で進む。
  8. 設置や固定方法の標準化が進む。
  9. 引越しが容易になる(古い家電をリース終了し、新しい家で家にあった家電を再度リースすればよい)。家電に限らずガス製品も同じようにリースにすると、引越しにおけるガス対応(LPガス/都市ガス)や周波数問題対応(50/60Hz)も容易になる。
  10. 使われずに廃棄される商品は減り、皆製品寿命近くまで活用してから廃棄となるため、資源の使用効率が上がる。
デメリットとしては、家電の安売りやエコ減税のような景気刺激策が摂り難くなる、所有欲が満たされない、程度か。実際、現状のリース業者にも家電はあるが、割高であり機種が選べないなど、魅力が少ない。車にも車種が選べるように、家電にももっと、選択のバラエティと割安感のあるリース業者が出てきて欲しいものだと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

ダイナミック租税とその指標

今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...

人気の投稿: