2018年7月23日月曜日
1/8計画
東武ワールドスクウェアには、世界の有名な建築物のミニチュアが多数展示されている。そこには同縮尺の人形も多数置いてある。あれを見ていて思ったのだが、あの人形がをロボットで、目のところにカメラがあって、それをVRで見ることができたら楽しいだろうな、ということだ。
しかし、ただ楽しいだけかというとそうでもない。有名なウルトラQの「1/8計画」は、人間を縮小して1/8サイズの町を作ろうという話なのだが、その理由は土地不足・食糧難の解消だった。もしVRであっても1/8の町で日中大部分を過ごせるなら、食糧難はともかく土地不足は解消できるのではないか、と思ったからだ。
映画「サロゲート」のように、朝起きたら椅子かベッドのような接続装置に入り、以後はトイレと風呂と睡眠以外はそこで過ごす。ゴーグルが嫌ならマルチスクリーンの部屋でも良い。映るのはミニチュアの町だ。
まあ完全にソフトウェアの町でも良いのだが、それはそれ。ミニチュア+ロボットの方が、何となく安心できないだろうか。それに、ソフトウェア的にはその方がずっと簡単にできるのだ。なにせ物理的に作りこんでしまえば良いのだから。人間(ロボット)同士の干渉や個々の位置からの見え方などは物理の法則に任せ、映像の配信とロボットの操作だけに専念すればよい。
例えばスケールを1/8にすると考えると、身長180cmの人は22.5cmになる。ロボットとしてはちょうどよい大きさだ。細かい模型も作りやすいだろう。人間並みの動き(例えば手指)は今すぐには無理だが、需要が出れば技術は発達していくだろう。
最初は町ではなく、イベント会場ないしは遊び場(遊園地)が良いだろう。例えばバンジージャンプが気兼ねなくできるが、物理法則が異なる(スケールする)ので、実際のそれとはまた違った体験ができる。
一つ面白いのは、実物とロボットとが絡むことだ。コンサートに行くと、生身の場合は席から遠くて歌手が見えない、双眼鏡必須、などということはあるが、これなら8倍の大きさだから、誰でも間近に且つ大きく見える。むしろ通常のコンサートよりウケるかもしれない。
1/8に限らず、更に小さいサイズのものも作ってよいかもしれない。例えば1/32なら5cm足らずだ。1/8では狭い家も、1/32なら広大な家になる。貧乏人は1/32、普通の人は1/8、金持ちは1/1、などというすみわけもできるだろう。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
注目の投稿:
ダイナミック租税とその指標
今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...
人気の投稿:
-
ハクキンカイロの発熱原理を調べていて、これを防災用(キャンプ用でも良いのだが)の湯沸しに使えないかと考えた。 普通、キャンプではガスコンロを持っていく。だがあれは裸火を使うから、熱効率は悪い。これに対してハクキンカイロの仕掛けは、白金触媒を適切な場所に配することで、極...
-
科学者、医者等であっても発言が必ずしも科学的とは限らない。無自覚ならまだ可愛いが、むしろ素人を煙に巻く悪意すら感じることもある。 量的議論がそのひとつであることは言うまでもないが、もっと以前の問題として、論理が破綻していることの多さがある。 そのひとつとして、ス...
-
新型コロナウィルスへの対応で、医療機関の防護服やマスクが足りないことが話題だ。ゴーグルは違うが、その他は使い捨てであるところがネックになっている。作っても作っても、消費の方が激しい訳だ。しかし考えてみれば、そもそも何で使い捨てなんだろう。細菌兵器用の防護服は使い捨てではない...
-
ガートナーが出しているハイプサイクルによると、生成AIはまだ幻滅期の手前にいるらしい。つまり今後大きな幻滅を経て実用域に進んでいくことになる。その幻滅とは、人間なら当たり前にできることでまだ生成AIにできないことが多く分かってくることによる。そしてその幻滅期を乗り越えるのは、...
-
時代が進むことで、昔のSFが奇異に思えるようなことはよくある。抑揚のないコンピュータ音声や、わざとぎこちなく歩く人間型ロボットなどは、もはや過去の遺物である。スタートレックシリーズに出てくるトリコーダーもその一つだ。 トリコーダー本体、また医療用プローブを手に持って...
-
生成AIを使って作成されたイラストに対する極端な非難が相次いでいる。そのどれもが、ちょっと行き過ぎに思える。例えば、事前にAIであることを知らせているもの、絵を描いている本人が確認し承諾したものまでも非難されている。なぜこんなに過剰な反応をするのだろう。単にノイジーマイノリティの...
-
卓上カレンダーのようなものを机に置いておいて、必要に応じてテレビ電話やフォトフレーム、緊急通報など、家で必要とされる様々な機能を集約する機械を考えてみる。 これは、従来は電話やFAXのような位置づけだったものだ。これら以外にも一家に一台の情報機器は考えられるので、それを切り替え...
-
コロナ禍ではあまり本ブログを更新しなかったが、この間は陰謀論が跋扈した時期でもあった。コロナは存在しない、ワクチンは危険、アビガン買いだめ、マスクは意味がないなど、実に様々な陰謀論が飛び交った。 この手の人は今だに存在しており、体感としてはむしろ増えている。それも、身の危険を...
-
自分の知る限りでは、VRChatのワールドで青空文庫が読める図書館があったのと、N高の教室メタバースくらいしかマトモな例がないのが、メタバース内で本を読む方法だ。本や書類がメタバース内で苦も無く読めるようになれば、電子書籍も含めて全部メタバース内に落としてしまいたい、とすら思っ...
-
映画と言えば、今でも娯楽のジャンルの一つとして確立したものではあるが、近年では衰退の兆しがある。そのたびに3DやCGなどのテコ入れが入ってきたわけであるが、ここにきて更に新しい提案ができるようになった。それがタイトルにあるインタラクティブ性の導入である。 とは言っても、...
0 件のコメント:
コメントを投稿