2018年7月4日水曜日
自分だけに見えるプロジェクションマッピング
プロジェクションマッピングとMRはよく似ている。違うのは二つ。一つは使用する道具。二つ目は、誰に見えるか。
言うまでもなく、プロジェクションマッピングで必要なのはプロジェクタで、そこに居る人になら誰でも見える。一方でMRが使うのはMRゴーグルで、それを装着した本人にしか見えない。
ここには一つの隙間がある。MRゴーグルというのは結構なもので、持ち歩くには大きく重いし、見た目も悪い。少なくとも外で使うことははばかられる。しかしプロジェクションマッピングにすると他人にも見えてしまう。VRでもARでも本質は同じで、あのようなおおげさなゴーグルを被らずとも自分だけが見えるような映像はないものか、と思うわけだ。
この代表例として、カーナビやマンナビが挙げられる。これらはそこにいる他人には関係のない情報だが、何れも外や街中で使うものだ。また、カスタマイズしたコマーシャルや情報のものもそうだろう。自分の知人が近くにいるか、などもそうだ。
そんな要求を満たす、自分だけに見えるプロジェクションマッピングというのはありうるのだろうか。実は、完璧ではないにせよ、一つあるのだ。それを実現するのは、再帰性反射素材だ。
道路や歩道にこれを敷き詰めておく、というのがその前提になる。実は再帰性反射素材は、いわゆる白線(横断歩道や停止線)には既に埋め込まれている。従って新たに敷き詰める必要は必ずしもないのだが、そうでない白線も多いし、白線以外にも敷き詰められているのが望ましい。
そこに、個人が持っているプロジェクタで投影する。この場合、出力が弱くてもよい。再帰性反射は効率が高いので、明るい日中でも十分に見ることができるだろう。恐らくはポケットやかばんなどに仕込んでおいて、画像解析でリアルタイムに追随性を得るようなものになるはずだ。
場所によっては全く役に立たないという欠点はあるものの、都会ではそれなりに使えるものになるかもしれない。
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