2018年7月26日木曜日

遅延なき野外コンサート


大きな野外コンサートでは、多数のスピーカーを設置するのが普通だ。そうしないと音が遅れるし、一つのスピーカーで大音量を出すと近くが迷惑だからだ。しかし、遠くのスピーカーの音が聞こえなくなるわけではないので、やはり遠くでは複数の音が入り混じって聞こえにくい。

これを解決するのに、超指向性スピーカーを使うというのはアリだと思う。つまり手前では手前のスピーカーの音しか聞こえず、遠くでは遠くのスピーカーの音しか聞こえないようにする。超指向性スピーカーとは言っても、実際には干渉縞を自在に制御できるから、直線状に配置する必要はない。スピーカーの位置をGPSやカメラ等で把握してコンピュータ制御することで、スピーカー内のどこでも快適な音場を生成することができる。

これは、複数の超音波トランスデューサの干渉縞で会場をスキャンする、といったやり方になる。トランスデューサの干渉縞が会場をくまなくスキャンできるように、超音波(搬送波)の周波数や位相を都度最適化してやるわけだ。このこと自体は、スピーカーの位置(距離と角度)の関係さえ分かれば計算できる。

このシステムを使えば、必要以上に大音量にする必要はない。ロックフェスだけでなく、ポピュラーやクラシックでも使われるようになれば、それはそれで文化的な生活を促進できるだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

ダイナミック租税とその指標

今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...

人気の投稿: