2018年7月29日日曜日

寺と死とブロックチェーン


多くの場合、仏教の寺は死者への弔いで生計が成り立っている。その寺の多くは存亡の危機にある。

葬儀が簡略化しているというのがその背景にある。都会ではもはや自宅でも寺でもやることは少なく、斎場任せになっている。火葬場に直接僧侶が出向いて経をあげてお終い、なんて事例も増えている。

これに自動倉庫型がくっついてしまえば全部ここで済む、なんて仕掛けも、そのうち出てくるだろう。そうなれば僧侶はそこで待機するだけのコマの一つに成り下がるだろう。物理的な寺は不要になり、流派の違いで揉めるほど後継者も出ず、大きな流派が小さなところを飲み込んでいく。大型ショッピングモールが個人商店を飲み込んでいったように。

そんな時代、ここにもう一つくっつけて欲しいのは、「手続き」だ。遺産の整理相続もそうだが、今の時代なら情報もここに集約できないだろうか。すなわち「デジタル遺産」と「デジタル過去帳」だ。

デジタル終活というとデータを消すことばかり考えるが、保存も考えなければならないのではないか。例えば隠し子や隠し資産、隠し借金などの証拠がそこにあると、むしろ消してもらっては困ることもあるだろう。もっと言えば犯罪の証拠が残っているかもしれない。本人だけでなく他人の証拠も含めてだ。

そういった情報は、法的な根拠を持って開示請求があれば開示する、という仕掛けをもって、暗号化の上保存する。それも半永久的、ないしは数十~百年といった長期の保存になる。そんな保存には分散が必要であり、ブロックチェーンはその候補になるだろう。

死亡証明がデジタルになって、例えばGoogleがそれを受けてアーカイブをそこに吐き出し、アカウントを閉鎖する。後は役所の手続きによって開示可能になる。そういった仕掛けは、結構良いアイデアに思える。

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