2018年7月10日火曜日

自動運転車の効


https://wired.jp/2018/05/28/autonomous-car-traffic-jam/

これは面白い。20台に1台程度であっても、一般車に混じって自律走行車がいれば渋滞が緩和される、という研究結果の報告である。

その心は、いわゆる自然渋滞の緩和だ。前の車がブレーキを踏むと、後ろがブレーキを踏む。そのタイムラグとブレーキの強さはだんだんと後ろで増幅されていき、後ろのほうでは渋滞してしまう、というのが自然渋滞の原理なのだが、途中に自動運転車が介在すると、数車両前のブレーキを検知して減速を始めるため、これが緩和されるというわけだ。


20台に1台というと5%だ。現在の自動車保有台数は78百万台。この5%となると390万台。また自動車の寿命は平均13年弱だそうだ。毎年600万台の新車が供給されている計算になる。単純計算では、新車の5%(30万台)が自動運転車になれば、13年でこれが実現してしまうことになる。

このペースではいささか速過ぎるとは思うが、例えば年間1万台で始めて徐々に増やしていく、というレベルなら十分に可能な数値だ。それに都心の方が普及量は多いはずだから、ブレイクも早く訪れる期待がある。

そのうち、自動運転車専用の駐車場(狭いが安い)やガソリンスタンド(誘導が不要な分安い)等が出始め、自動運転車が優遇され始めることも考えられるし、今のカーシェアが積極的に自動運転車を配置することで回転率が上がる、などの現象も起こるのではないか。これは何れも、自動車の活用を促進し道路のキャパも上がるなど、万事に良い効果をもたらす。

敢えて言えば更に出歩く人が増えて、渋滞は解消されないかも知れない。

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