2018年7月28日土曜日

コンテンツブロッキング


NTTが違法漫画コンテンツサイトをブロックしたことは議論を呼んだ。個人的には法整備を待たずにブロックしたことは問題だと思う。しかし元々の言い分(それしか方法がない)というのもまあ分かる。さっさと法整備をすればよいとは思うのだが、検閲に繋がらない形で上手く法整備をするにはどうしたらよいのだろうか。

これは漫画だけでなく、音楽、映画、書籍、全て当てはまる。このため、まずはこれらを統合して見る視点が必要である。また、コンテンツブロッキングが最も良いものなのか、他に手段はないのかについても当然考える必要がある。

まず、違法著作物を発見する方法だ。これにはマッチングと通報が考えられる、このうちマッチングは中身を見に行くため、通信業者自身が行うのは問題だ。従って、第三者が通報するという形を取りつつ、通報者としてはコンテンツホルダーが共同で出資するような監視組織(会社)を作るのが良いだろう。これならリアルタイムに近い通報が可能だ。

次にブロックの手法だ。なぜ訴訟ではなくブロックになるのかと言うと、相手を特定できない、特定しても直ぐに逃げられてしまう、新たなサイトを次々と建てられいたちごっこになる、という特徴があるからだ。これはネット固有の情報であると言えるだろう。

監視組織内に通報だけでなく検証(お墨付き、確かに違法である)ができるのであれば、その情報をもって遮断してしまうので良い。確認して遮断するのでは、やはり検閲になってしまう。そうでなくても組織を分ければ良い話で、要はプロバイダ自身でないこと、法的な背景を持つ組織が指示するのなら良いわけだ。但し勿論この組織も恣意は許されないので、きっちり証拠を保管して検証可能にしておく必要がある。

最後に、ブロック以外の手法を考えてみる。違法配信サイトは、コンテンツは無料で提供しているが、実際には広告収入やユーザ行動情報の売却で生きている。従って、違法サイトに金銭的利益をもたらしている業者に懲罰を掛けることは可能なはずだ。これは単純にサイトを閲覧すれば得られるから、また別の組織が通報を受けて情報を収集し、例えば「再委託先を確認せずに広告を投稿することを禁ずる、違反したら罰則」などとしてはどうかと思う。

もう一つ、ここまでではあくまで防護策であって、犯人は野放しである。違法コンテンツの接続先開示義務(罰則付き)を海外にまで広げる条約を広げるべきである。

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