2019年1月2日水曜日
AWS Outposts
https://www.publickey1.jp/blog/18/awsaws_outposts_awsaws_reinvent_2018.html
https://aws.amazon.com/jp/outposts/
AWSがローカルで動くアプライアンス、といったところだろうか。
実は、MicrosoftもGoogleも、似たようなサービスを出していたということを後で知った。やはりインパクトのないニュースだったわけだ。Outpostsも似たようなものと言えなくもないが、やはり巨人が動いたということの意味は大きい。
一時期に比べれば随分少なくなってはきたが、オンプレミスからデータを出したくない、という要望は多いだろう。軍事や官庁自治体では特にそうだ。その大きな理由は、いざというときにデータを保護できない可能性だった。サーバが米国にある、あるいは米国の法の適用を受けることは、首根っこを押さえられているのと同じだ。普段は良くても、何かあったときの保障がない。
データセンタが国内にあれば事情は多少改善するが、これを扱っている社員が外資系であれば事情は同じだ。そこに来てこのニュースとなれば、細かいところは後報を待つとして、これでオンプレミスのサーバーベンダのうち大手は、相当のダメージを受ける可能性が出てきたと見て良いだろう。
極端な話、オフラインでも運用できるが、いざというときにはクラウドに移行できるという保証がある。しかも、同じサーバを複数台用意してバックアップや分散することによるDRにおいて、ベンダによる細かい調整が不要である。クラウドのレベルで行う操作と同じだからだ。開発も保守も、AWSで経験すればよいので調達は容易になる。
これは、中期的にはハードウェア構成の抽象化が不可逆で起こるという可能性を示している。個々のサーバの特徴などどうでも良い、外部スペックさえ満たしていれば、となるのなら、ハードベンダはもはや完全なBtoBであり、レッドオーシャンであり、コモディティになってしまう。
国内で細々とサーバを作っていたベンダの息の根が止められる、という未来が見える。そして全てのサーバがクラウドReadyになれば、そこを基点として新たな抽象化が生まれ、例えばプリンタがデフォルトでクラウド接続になる、といったような、新たなスタンダードが生まれるのかもしれない。
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