2019年1月9日水曜日
監視カメラによる消耗品監視
トイレットペーパー、洗剤、常備菜、お菓子、ペットボトル、卵。人によりその好みも消費量もストック量も違うにせよ、何らかの買い置きは存在する。その買い置きに関して、自動で減るのを監視し、推奨してくれる、あるいは自動で注文してくれるようなサービスがあったら、使いたいと思う人は多いだろう。
ここでの問題は、何がストック品で、どれくらい使い、どれくらいの間隔で買うべきかを機械がどう判断するかだ。細かく設定をする必要があるのでは使ってくれないから、自動化をどう考えればよいかが焦点となる。
ここで考えるのは、監視カメラによる方法だ。ストックの置き場所を決めておいて、そこを監視カメラで監視しておけば、銘柄も量も減り具合も追加のタイミングも、ユーザの好みの変化すら分かるだろう。しかしストックが全てカメラに映っているようにするのはスペースの無駄だ。そこで、こんな方法を考えてみる。
まず、ストック専用の箱を決めておく。これには25~50L程度の段ボール箱が適当だろう。代表的には百均のA4ダンボールや、Fellowesバンカーズボックスなどがある。天板にも番号か何らかの識別子を書いておく。これはIDとしての機能、すなわち箱同士が識別できれば十分である。
手順は簡単だ。監視カメラは、棚の近くに設置しておく。作業台があればそこが適している。そして、箱にモノの出し入れをする際、必ずその作業台の上で行う。以上だ。
監視カメラは箱を認識し、ずっとその動きを追いかけている。だから、箱に何が入ったか、何が出て行ったかを全部記録できる。記録が上手くいかなかったらリアルタイムでアラートを出せば、一度箱からモノを全部取り出して、また一つづつ入れてやればよい。
監視カメラは複数用意し、正面、上、斜めなどから同時に撮るのがよい。Amazon Go(無人店舗)の仕掛けと意味は同じと思ってもらってよい。これで精度を上げ、エラーを減らす。もしカネに糸目を付けないなら、あらゆる部屋のあらゆる場所に監視カメラを付けてやれば、箱を固定したりモノを出し入れする場所を固定したりせずに済む。
どの箱に何がどれだけ入っているか、そして何時入り何時出て行って、その数量変化はどの程度か。銘柄は、量は、変遷しているのか。こういうことを全て機械が判断して、「もうそろそろ」と思ったらユーザに推奨する。あるいはAmazonの買い物カゴに入れて、確定ボタンを押すだけの状態にしてユーザに通知する。
同じことは、冷蔵庫のドアの前でもできる。こうすれば、野菜を腐らせることも、賞味期限が切れた冷凍食品を捨てることもない。
入れ物(箱)さえ工夫すれば、例えば季節モノをどこに仕舞ったか忘れた、などにも対応できるだろう。外出先で家のストック量を知るのも簡単だ。Amazon Goの技術が使えるから、家庭での実用化への道は、そう遠くないはずだ。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
注目の投稿:
ダイナミック租税とその指標
今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...
人気の投稿:
-
ハクキンカイロの発熱原理を調べていて、これを防災用(キャンプ用でも良いのだが)の湯沸しに使えないかと考えた。 普通、キャンプではガスコンロを持っていく。だがあれは裸火を使うから、熱効率は悪い。これに対してハクキンカイロの仕掛けは、白金触媒を適切な場所に配することで、極...
-
科学者、医者等であっても発言が必ずしも科学的とは限らない。無自覚ならまだ可愛いが、むしろ素人を煙に巻く悪意すら感じることもある。 量的議論がそのひとつであることは言うまでもないが、もっと以前の問題として、論理が破綻していることの多さがある。 そのひとつとして、ス...
-
新型コロナウィルスへの対応で、医療機関の防護服やマスクが足りないことが話題だ。ゴーグルは違うが、その他は使い捨てであるところがネックになっている。作っても作っても、消費の方が激しい訳だ。しかし考えてみれば、そもそも何で使い捨てなんだろう。細菌兵器用の防護服は使い捨てではない...
-
ガートナーが出しているハイプサイクルによると、生成AIはまだ幻滅期の手前にいるらしい。つまり今後大きな幻滅を経て実用域に進んでいくことになる。その幻滅とは、人間なら当たり前にできることでまだ生成AIにできないことが多く分かってくることによる。そしてその幻滅期を乗り越えるのは、...
-
時代が進むことで、昔のSFが奇異に思えるようなことはよくある。抑揚のないコンピュータ音声や、わざとぎこちなく歩く人間型ロボットなどは、もはや過去の遺物である。スタートレックシリーズに出てくるトリコーダーもその一つだ。 トリコーダー本体、また医療用プローブを手に持って...
-
生成AIを使って作成されたイラストに対する極端な非難が相次いでいる。そのどれもが、ちょっと行き過ぎに思える。例えば、事前にAIであることを知らせているもの、絵を描いている本人が確認し承諾したものまでも非難されている。なぜこんなに過剰な反応をするのだろう。単にノイジーマイノリティの...
-
卓上カレンダーのようなものを机に置いておいて、必要に応じてテレビ電話やフォトフレーム、緊急通報など、家で必要とされる様々な機能を集約する機械を考えてみる。 これは、従来は電話やFAXのような位置づけだったものだ。これら以外にも一家に一台の情報機器は考えられるので、それを切り替え...
-
コロナ禍ではあまり本ブログを更新しなかったが、この間は陰謀論が跋扈した時期でもあった。コロナは存在しない、ワクチンは危険、アビガン買いだめ、マスクは意味がないなど、実に様々な陰謀論が飛び交った。 この手の人は今だに存在しており、体感としてはむしろ増えている。それも、身の危険を...
-
自分の知る限りでは、VRChatのワールドで青空文庫が読める図書館があったのと、N高の教室メタバースくらいしかマトモな例がないのが、メタバース内で本を読む方法だ。本や書類がメタバース内で苦も無く読めるようになれば、電子書籍も含めて全部メタバース内に落としてしまいたい、とすら思っ...
-
映画と言えば、今でも娯楽のジャンルの一つとして確立したものではあるが、近年では衰退の兆しがある。そのたびに3DやCGなどのテコ入れが入ってきたわけであるが、ここにきて更に新しい提案ができるようになった。それがタイトルにあるインタラクティブ性の導入である。 とは言っても、...
0 件のコメント:
コメントを投稿