2019年1月14日月曜日

パルプブロックでDIY


以前、「紙パルプ3Dプリンタ」という投稿をしたことがあるのだが、印刷精度が悪いことはその課題として提示した。一方で、MDFボードのような成型板は、加熱圧縮しているので寸法精度が良い。

3Dプリンタというと一気に作るイメージがあるが、部品を作って組み立てることも当然考えてよいはずだ。となると、ブロックのような定型であれば、加熱圧縮の機構も組み込んだ上で、丈夫且つ精度の良い部品ができるのではないだろうか。

紙パルプ生成機、すなわち使用済みの紙を投入すると水と共に攪拌して紙液を作ってくれるマシンと、紙パルプブロック成型機、すなわちその紙液を型に流し込んで圧縮加熱成型してくれる機械を考えてみる。また、ミリングマシン(削るマシン)も想定する。

ブロックのサイズを、例えば100×50×50(mm)としてみる。レゴブロックと同様、上下に凹凸があり、はめ込むことができる。レゴブロックは中に空隙があるが、こちらは凹凸以外はパルプで詰まっている。

小さいものは、ブロックを作った上で、ミリングマシンで削って完成させる。大きいものは、個々のブロックを必要に応じてミリングマシンで削った上で組み立てる。ここでは凹凸と横の接触部は接着剤(市販のボンドでよい)でくっつける。

更に大きいものや、長い柱、平らで薄い板が必要なものは、市販のMDF版やツーバイフォーなどとの組み合わせを前提として、その繋ぎをブロックで作る。もちろんボンドで接着する。いずれにしても、完成後は必要に応じて塗装する。

新聞雑誌包装紙梱包材など、捨てる紙は無限にあるから、材料には事欠かない。おもちゃはもちろん、食器や棚引き出し椅子机など、かなりのものがDIY可能になる。今まで耐久性を重視していたものでも、どんどん作って古いものは捨てられるから、モノの見方、使い方も変わるだろう。消耗品でも、これで作れるストックは不要になるから、その分のスペースが有効に使える。

どんな型があれば何が作れるのか、レシピはデータとして売り物になる。3Dプリンタとは異なるが、新しいDIYの可能性として検討してみても良いのではないかと思う。

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