2019年4月17日水曜日

公的タブレット


以前から何回か提案しているが、Chromebookのようなシンクライアントで汎用のものがあれば、新たな標準として勧められるのになあ、と思う。これを少し考えてみる。

シンクライアントとすれば、機器の複雑さはある程度抑えられるので、先日の中国製製品にあったようなデータ盗聴疑惑がもしあったとしても検証は簡単になる。もし不安なら、検証がやりやすいようにハードウェアを構成する。

I/Oは全てBluetooth接続とし、通信暗号化もデフォルトとする。今のI/O機器のペアリングはちょっといい加減なところがあるので、ここだけは厳密にした方が良いだろう。ペアリング自体も、機器そのものではなく、後述するマイナンバーポータルで設定するようにする。

Chromebookはもはや複雑になりすぎているので、もっとシンプルなブラウザを使うべきだ。複雑な処理は直接ではなくクラウド側で対処すればよい。そうすればバージョンアップは基本的にバグ対応だけで済む。一時期試みられた、ブラウザOSのようなものだ。

後は、必ずGoogleアカウントに繋がろうとする、というところだけを変えればよい。ベンダロックインは避けたいだろうから、ここは国が認定機関を作り、そこで集中管理するべきだろう。これは日本ならマイナンバーでよいはずだ。つまり、マイナンバーをIDとして、生体認証でパスするようにすればよい。

Googleや、企業の認証システムにログインしたいと思えば、URLをそこに登録するだけでよい。そうすれば次からは接続先リストが出てきて、それを選ぶとそのシステムの認証画面が出てくるようにする。

通信方式には配慮が必要になる。ログインしない状態でも使える通信は制限すべきだし、それに課金があるならなおさらだ。これもマイナンバーポータルで選べば、機器が自動的にそれを読み込んで設定する。これはローミングにもなっている。

この端末は、例えばATMの画面にも使えるし、自治体窓口にも置ける。一家に数台あってもよい。Chromebookの代わりにも使えるようにする。企業内端末にもなるし、営業の持ち歩き端末にもなる。コア部分だけを使って組み込みにも使えるだろう。

この機器の用途として重大なのは、この端末を提供することで、公的な通知を完全に電子化できる、とすることだ。従来の通知は全て郵送か訪問によっていたわけだが、端末が無料、通信料が無料として生活保護世帯に配ることなどにより、郵送や訪問が不要になることが期待できる。

ここまでくれば、もうこれはWindowsやAndroidにも匹敵する新しいプラットフォームになりうると思う。

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