2019年4月21日日曜日
ストリートビューをデジタルツインにする
別の提案で、街の人たちの協力で、ストリートビューのリアルタイム性を高める、撮影範囲を広げる、という提案をした。これを応用したアプリケーションが、多く考えられるからだ。そうすると、ストリートビューはアプリケーションでなくAPIである、という考え方もできるようになる。
その応用の一つとして考えられるのが、あらゆるカメラの映像をリアルタイムで記録するプラットフォーム、というものだ。例えば、監視カメラ、マンナビ中の映像、自動車の自動運転、Googleフォトに保存された写真・動画などである。
こういった大量の画像から、街中の「デジタルツイン」を作る、というのがその主旨である。今でもGoogle Earthは似たようなことをやっているが、これを①プライバシー処理をせずに②時系列で③精密に、作る。もちろん外に出すときにはそれなりの処理をして出すのであるが、犯罪捜査などではそれも制限される。
こういった大量の画像データの取得に関して最初から契約で了承を得ておき、何かを知りたくなったときに、その周りの画像データを時系列で集め、デジタルツインを構築する、というのが最初のソリューションになる。そこには雨粒も人物もペットも、鳥でさえも映っている。特定の人物にマーカーを付ければ、その人がその前後でどう移動したかも追跡できる。
画像の加工でなくデジタルツインにすることで、不要な人物や動物、信号、電柱、樹木などを消し去ったり、関係ないモノ・場所を灰色にする、などは簡単にできる。これによって、より使いやすい、プライバシーに考慮したソリューションが可能になるだろう。
こういったものは、通常は監視カメラをベースに、警察などが考えることだ。しかし警察だけではその規模は小さく、満足な結果は得られないだろう。一旦Googleにデータを集約して汎用とした上で、そこから改めて多くの応用の一つとして使わせてもらえば、その利便性は何十倍にも広がるはずだ。
想像するにすさまじい計算量と記憶量が必要だが、ある程度安くなれば、警察だけでなく弁護側が使ったり、AIによる解析と合わせて自動通報(火事、事件、事故、異常気象)したり、もっと単純には逃げたペットを追う、迷子や徘徊老人を探す、などにも使える。イベントなどではドローンを飛ばしてリアルタイム監視をすることもできるだろう。
こういったインフラベースのシステムは、組織縦割りでは困難だし、お上主体だとプライバシー懸念がある。Googleのような民間企業が前に立った方が、抵抗も少ないのではないか。
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