2019年4月6日土曜日

消防警察救急統合情報システム


何かのインシデント(事故、事件)が起きた時に、周囲の監視カメラ映像はじめ近隣情報を一手に収集するシステムを考えてみた。その第一の目的は、迅速な情報収集である。第二の目的は、必要な機関への迅速な連携と情報提供だ。

従来のシステムでは、通報者が音声で状況を説明しなければならなかった。今ではGPSの情報が飛んで位置までは特定できるが、そこに誰かが行かなければ更なる詳細な情報は得ようがなかった。しかし、既に監視カメラはあちこちに存在しているし、AEDの設置場所の地図も存在しているなど、やろうと思えばオンラインで直ちに入手可能な情報はまだある。それを通報と同時に先に収集しておけば、その後の展開も早くなる。事件なら早く解決し、事故なら生存率が上がるだろう。

第二の目的の方は、事前に情報連携の口を設けておいてデータを送ればよいだけなので、それほど問題は無いだろう。従って、詳しく考えるべきなのは第一のほうだろう。
システムの構成としては、以下のようなものになるだろう。
  1. インシデントの位置を特定する手段。単純には通報者のGPSだろうが、それ以外にもオペレーターがオンライン地図の任意の位置をタップするとか、監視カメラの画像解析で火事や事故を自動検出するなども考えられる。
  2. その位置を中心として適当な範囲の中にある、情報の収集手段。監視カメラやAEDマップはまずそうだろうし、周辺の人の携帯電話の情報や、警察署、消防署の位置、更には署員の位置(業務用の端末を持っていてGPS内蔵など)、天気などの気象データ、近隣の駅や自治体の連絡先(電話番号等)、ガス水道電気の管轄情報など、様々なものが考えられる。またこれは適宜拡大するだろう。
  3. 情報を収集したら、そこから更に二次情報を検索する。周辺の人の携帯電話から人物を特定して医療情報を集めておくと、その中の一人が事故の当事者(被害者)かもしれないので役に立つ。事件の被疑者になったら追跡もできるようになるだろう。
  4. 関連機関への連絡先を呼び出し、その情報を共有する手段。イメージとしては新しくSlackのグループを立てて、そこに全情報をブチ込むようなものになる。
1.2.3.は、地道に開拓していく必要があるし、継続的に増えていく性格のものだ。従って最初は貧弱でもあまり気にする必要はない。まずは基盤を作り、連携の基礎を固めておくことが重要だ。

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